浮かべ地球

乱雑じゃなくランダムに感覚を観察し難破するファン多数

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記事一覧

春色の汽車などない

コロナ禍がいったん終わったことになり、生活が少し前の形態に戻って久しい。 たまに、時間が戻ったかのような錯覚に陥ることがある。 肉体は確実に劣化し、年齢も増え、内…

浮かべ地球
8か月前

漫才「ラブコメ」

「ちょっと聞いてほしい話があるんだけど」 「どうした急にそんな改まって」 「これはまあ〜」 「なんだよ何でも聞くよ、教えてよ」 「いや、これは俺の友達の話なんだけど…

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新千歳空港

新千歳空港の紙袋を持ってる女性が電車にいた ボロボロの紙袋だった 普段から使うことある? 形見か?

宮沢賢治の夜

「ではみなさんは、そういうふうに川だと言われたり、乳の流れたあとだと言われたりしていた、このぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか」 俺「乳とか白いもの…

麻雀スープレックス

敵は本能寺にパリ

次の春に

「次の春に、うちから湘南台まで一本で行けるようになるんだよー!」 中学生と見えるその女の子が嬉しそうに語ったのは、またも混み始めた通勤の小田急線だった。 彼女と…

空振り

職場研修なる、効果を誰ひとりとして期待していないイベントがあったせいで、退社が遅くなった。 いつも捕まる暇人どもが今日に限って捕まらない。なんとなく、本当になん…

私とサガフロンティア2 番外編

毎月連続更新の記録があるので、一応更新します 縁あって、昔の職場の上司の娘さんが同じ職場にいる。 飲みによく連れてってもらったこともあり、娘さんの話はよく耳にし…

イカめら

不摂生やら何やらで、明日、内視鏡検査を受けることになった。 「胃カメラをやったことがある」はイコール「バンジーを飛んだことがある」という認識だ。 高校生でナンパし…

ヒステリックグラマー

釧路阿寒湖の関係者には確実にヒステリックブルーがいるな

をわりに

100日も記事を書いていると、本当にいろんなことがある。神が現れて突如おやすみになったり、そばではなくうどんが好きだということに気づいたり、最近では時空が歪んでし…

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選ばれし者

突然だが、時空が歪んでしまい、なぜかnoteの更新ができない。 みなさんにはどう見えているかわからないが、この記事を書いている私は紛れもなく4/25の私であって、4/26の…

ウイユヴェール

サウンドノベルをご存知だろうか。 かまいたちの夜などで知られる、画面上に文字が流れてきて、選択肢を選んでいくことでストーリーが進んでいく、言うなればゲームのジャ…

至らない

「至らぬ点もあるかと思いますが」←じゃあやめろよ 「行き違いでしたら申し訳ありません」←その可能性があるなら連絡してくるなよ 「失礼を承知で申し上げます」←失礼…

我が我が

「恐竜が繁栄していたときは、彼らは地球を我が物顔で歩いていた」 っていうけど、そりゃあんだけデカくて強いんなら我が物顔で歩くよなー。 どうでもいいけど、我が物顔…

ロウソクに火を灯して

親は歳を取らないと思っていた。 父は毎日浴びるように酒を飲み、母もそれに付き合って飲む。父ほどの量ではないが母も酒を毎日飲んでいた。 コロナ禍で実家に帰る機会こ…

春色の汽車などない

コロナ禍がいったん終わったことになり、生活が少し前の形態に戻って久しい。
たまに、時間が戻ったかのような錯覚に陥ることがある。
肉体は確実に劣化し、年齢も増え、内面も内臓も渋みが出ているのに。
何もしていないのに若返ったかのような、社会がみんなで嘘をついているような錯覚。
全員で示し合わせた大きな芝居。
みんなで揃いのマスクを着けてウイルス対策をするロールプレイ。
劇に参加できない不良はマスクを外

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漫才「ラブコメ」

「ちょっと聞いてほしい話があるんだけど」
「どうした急にそんな改まって」
「これはまあ〜」
「なんだよ何でも聞くよ、教えてよ」
「いや、これは俺の友達の話なんだけど」
「友達の話ね」
「友達には好きな人がいるらしいんだよね」
「好きな人!ああ恋愛の話でしたか」
「その友達はその人のことを思うと胸が苦しくなったりさ」
「うんうん」
「遊びに誘いたい!って思っても断られるのが怖くてなかなか誘えないらし

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新千歳空港

新千歳空港の紙袋を持ってる女性が電車にいた
ボロボロの紙袋だった

普段から使うことある?
形見か?

宮沢賢治の夜

「ではみなさんは、そういうふうに川だと言われたり、乳の流れたあとだと言われたりしていた、このぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか」

俺「乳とか白いものとか言われたらまあ母乳かと思いますよね。さもなくば精液とかね。さもなくばね。そもそも質問がセクハラですよね、星座の話でしょこれ。銀河とか星座の話。訳してるんですかってぐらい不自然な導入ですよこれは。いきなり乳て。星座の話するのに乳とか言い

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次の春に

「次の春に、うちから湘南台まで一本で行けるようになるんだよー!」

中学生と見えるその女の子が嬉しそうに語ったのは、またも混み始めた通勤の小田急線だった。
彼女とその友達は、学校の話やきょうだいの話、昨日見たアニメの話をしていた。どこにでもいるありふれた、普通の中学生然だった。

次の春、という言い方を自分はしていただろうか。
私の中学生時代といえば、ガキの使いでヘイポーがひどい手紙を西川先生に読

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空振り

職場研修なる、効果を誰ひとりとして期待していないイベントがあったせいで、退社が遅くなった。
いつも捕まる暇人どもが今日に限って捕まらない。なんとなく、本当になんとなくの気持ちで、地元から少し遠い駅まで電車を降りずに進んだ。いくつか潰しが効く飲食店があるからだ。

ここで恒例の、黒烏龍茶を買った。黒烏龍茶はいつも不安な背中を押してくれる。
よく行くラーメン屋は、いつも閑散としているのに、20人を超え

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私とサガフロンティア2 番外編

毎月連続更新の記録があるので、一応更新します

縁あって、昔の職場の上司の娘さんが同じ職場にいる。
飲みによく連れてってもらったこともあり、娘さんの話はよく耳にしていた。当時高校生だったその子がまさか同じ部署になり、ふたつ隣の席で仕事をするとは思いもよらなかった。
事あるごとにお父さんの話を出したり、また聞いたりと、なんとなく不思議な感覚がある。お父さんと同じように横並びで座るのだけでも面白いし、

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イカめら

不摂生やら何やらで、明日、内視鏡検査を受けることになった。
「胃カメラをやったことがある」はイコール「バンジーを飛んだことがある」という認識だ。
高校生でナンパしたりとか、クラスの地味な女の子がバイト先な店長と付き合ってたりとか、ああいうのも同じフィールドにある。「自分とは関係のない」世界の出来事として見ていた。
職場の女の子が今日、「胃カメラやるって本当ですか…?」と聞いてきた。
私は、曇りなき

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ヒステリックグラマー

釧路阿寒湖の関係者には確実にヒステリックブルーがいるな

をわりに

100日も記事を書いていると、本当にいろんなことがある。神が現れて突如おやすみになったり、そばではなくうどんが好きだということに気づいたり、最近では時空が歪んでしまったりした。

しかし終わってみると、あるひとつのことに気がついた。

世の中に不満がそんなにないことである。

書き始めたころは、毎日不満を書いてやろうと思っていた。世の中に対する苛立ちや、社会への主張を書いて、毒まみれの記事を量産す

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選ばれし者

突然だが、時空が歪んでしまい、なぜかnoteの更新ができない。
みなさんにはどう見えているかわからないが、この記事を書いている私は紛れもなく4/25の私であって、4/26の私ではない。誤解のないように言っておきたいのだが、決して更新をすっぽかしたわけでもなければ、仮眠をした結果日付をまたいでしまったとか、そういうわけではない。現に今、4/25の20:54を時計が指し示している。

どう考えても時空

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ウイユヴェール

サウンドノベルをご存知だろうか。

かまいたちの夜などで知られる、画面上に文字が流れてきて、選択肢を選んでいくことでストーリーが進んでいく、言うなればゲームのジャンルだ。

選択肢を間違えると、ゲームオーバーになったり、バッドエンドを迎えたりする。プレイヤーは試行錯誤しながら、正規エンドを迎えるべくプレイしていくのだが…

かまいたちの夜はわかりやすいホラーゲームだった。選択肢を間違えれば人が死ぬ

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至らない

「至らぬ点もあるかと思いますが」←じゃあやめろよ

「行き違いでしたら申し訳ありません」←その可能性があるなら連絡してくるなよ

「失礼を承知で申し上げます」←失礼と思うならやめとけよ

「お互いに気をつけましょう」←お前のほうは気をつけようとする気持ちはないだろ

「最善の手は尽くしますが」←これを言ってる暇があったらそっちに今すぐ注力しろや

「早口での説明となり申し訳ありません」←ならゆっく

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我が我が

「恐竜が繁栄していたときは、彼らは地球を我が物顔で歩いていた」
っていうけど、そりゃあんだけデカくて強いんなら我が物顔で歩くよなー。

どうでもいいけど、我が物顔って恐竜にしか使わないよね。

ロウソクに火を灯して

親は歳を取らないと思っていた。

父は毎日浴びるように酒を飲み、母もそれに付き合って飲む。父ほどの量ではないが母も酒を毎日飲んでいた。

コロナ禍で実家に帰る機会こそ減ったものの、我が家はとにかく顔を合わせたら酒を飲む。それがマナーでありルールであり、そんな教えのもとで育ったわけだから、例外なく今もそれは続いている。

「今日は久しぶりに酒を飲む」

実家に帰るたびに、両親のどちらかがそう言うよう

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