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農水省の補助事業とふるさと納税を活用して事業者支援につながったお話

FLN公共チームの林です。
現在も非常に感染者の多い新型コロナウイルス。ふるさと納税には様々な返礼品を提供している事業者がいますが、特に農業系の事業者を中心に多くの事業者がコロナ禍で苦境に立たされてきました。

そんな中で、私たちにも何か事業者に対して支援を行うことはできないのか?と考え、農林水産省の補助事業をふるさと納税で活用するべくサポートを行いました。


農水省の生産者補助事業をふるさと納税で活用

このコロナ禍の中で「国産農林水産物等販路多様化緊急対策事業」という事業が農林水産省によって行われていることをご存じでしょうか?
この事業は、新型コロナウイルス拡大により、外食やインバウンドにおけるネガティブな影響を受けている農林漁業者・加工業者等を支援する目的で実施されています。

補助を受けるには、売上が一定額減少している、所定の品目を取り扱っている、など複数の条件があります。この条件を満たした上で申請書などの必要書類を提出して採択された事業者が補助の対象となります。自身での書類作成や、条件を満たしているかの判別など、返礼品提供に協力いただいているような中小の事業者の中ではハードルが高いと感じる方も多い事業となっていました。

そこで、ふるさと納税の返礼品提供事業者の中からこの補助を希望される事業者を募集し、条件等の確認からサポート。この諸条件を満たす事業者として千葉県富津市の「竹之内米店」さんを、事業採択に向けて支援しました。


事業者をどのように支援したか

この事例において私たちは

  1. 制度・条件の理解、把握

  2. 提出書類の作成支援

  3. 事業者が用意しなければならない必要書類の説明

など、補助事業へ申請を行うためのサポートを行いました。

申請には収益面や事業規模、出品する品の種類など様々な条件があります。これらの条件を「竹之内米店」さんが満たしているのかの確認や申請書類の準備、採択後に農水省へ提出する事業実績報告書類の準備を支援しました。

特に書類の作成については事業者にとっても大きな不安材料だったようですが、ここを支援できたことで申請へのハードルが大きく下げることができました。以降、同様の補助事業の募集ではご自身で書類を用意されるなど、事業者のスキルアップにもつながりました。


活用した結果どうなったのか

この事業では、補助対象となる品の仕入れ値に対して半分を補助金として受け取ることができます。

今回の事業をふるさと納税に活用した場合

これにより、仕入れ値を通常出品する際の半額で提供できるようになりました。結果通常の半分の寄附額で出品でき、申し込みが殺到! 受付を行った2021年8月20日~9月19日の1か月間で、2020年度1年分以上の寄附を集めました。ふるさと納税という制度が地域の事業者にとっての大きな販路として売り上げをあげ、事業の改善に貢献することができました。

地域の魅力ある品をより多くの寄附者のみなさんへ届けるためにと培ってきたノウハウが活き、「地域の事業者を応援する」というふるさと納税の本来に立ち返るような取り組みになりました。

提供された返礼品



今回書いていて感じたこと

この事例は自分の入社前に行われており、今回紹介するにあたって当時のことを知る人たちに改めて聞き取りを行いました。その中で、補助金を活用し寄附を大きく伸ばすことができて、竹之内米店さんからは

「この農水省の事業を活用できてよかった」

とのお声をいただいたことを知り、ふるさと納税事業がまちの事業者の支援に確かにつながっていることを実感しました。これからも事業者に寄りそい、広い視野から事業者支援に努めていきたいと感じています。

また一方で、一人のふるさと納税事業にかかわる側の目線では、やはり寄附者はコスパを寄附する際の選択基準の中心に据えているんだなーという事実を目の当たりにしました。
それでもふるさと納税として、価格だけではなくもっともっと土地の魅力や人の魅力、返礼品の魅力に目を向けてもらって寄附をいただけるようにどんなことができるか、今後も考えていきたいと思います。

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