小林彩子

グラフィックデザイナー&アロマキュレーター。日本の精油の産地を訪ね歩くことがライフワー…

小林彩子

グラフィックデザイナー&アロマキュレーター。日本の精油の産地を訪ね歩くことがライフワーク。主に旅日記と、日常を心地よく過ごすための香りづけのような情報、頭の中のメモを書き綴ろうと思います。

マガジン

記事一覧

私が旅をする理由〜2021年の終わりに

毎年恒例の、年末事務所オープンデーが12月30日に無事終了いたしました! 初めましての方、お久しぶりの方、毎年行きたいと思っていたと心待ちにしてくださった方、お出か…

小林彩子
2年前
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2021年6月・精油の産地訪問

来月も、取材と勉強を兼ねての出張が続きます。 数年越しの念願叶っての、会津のバラ園訪問。 そして、八女のベチバーを見に行ってきます。 数年前、会津在住の方に教え…

小林彩子
3年前
15

「腰痛にいいブレンド」について考えてみました

(※2019年3月21日のアメブロ記事に、加筆修正しています) 先日、わが夫が「腰が痛い」と訴えていたので、その対策に精油をブレンドしてアロマクラフトを作りました。 …

小林彩子
3年前
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アロマ愛好家にできる、森づくりのカタチ。

「地元の山や畑の素材を使って、精油を作りたいんです」 こんな夢物語を、今まで何人の人から聞いたでしょうか。 敢えて「夢物語」と書いたのは、国内の産地を巡る中で、…

小林彩子
3年前
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国産アロマの産地をめぐる方に必ず知ってほしいこと

ちょっと偉そうな書き出しですが… これから国産アロマの産地をめぐる方に、必ず知っておいてほしいことがあって記事を書いてみました。 国産精油への注目が高まるにつれ…

小林彩子
3年前
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「森林大国」に住む私たちは、木の成長の仕組みを習わない

昨日、樹木生理学の研究者のお話をオンラインで聞きました。 日本の小学校〜高校の授業では、植物の成長について伝える際、木の成長の仕組みについては一切教えないのだそ…

小林彩子
4年前
9

森の入り口、ないなら作っちゃおう!

コロナ禍でずーっと温めていた企画、やっと情報解禁です。 林業のプロを目指してはいないけれど、森と林業の基本的な知識を学びたい人へ向けた、月1回×12ヶ月のオンライン…

小林彩子
4年前
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2020年飛騨旅(2)〜迷ったら、森へ行こう。

2020年7月4日。 私は飛騨古川の森の中で、シャワーのような雨に打たれながら歩いていた。 ぬかるんだ地面からは、湿度を含んだ土の香り。 その香りは若葉の芽吹く香りと混…

小林彩子
4年前
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精油の産地をめぐる、旅の記録ダイジェスト(2017−2019)

香り好きが高じて、アロマテラピーの世界に足を踏み入れました。 最初は多種多様な植物の香りをあれこれ楽しんでいたのですが、ある時、ふと気がついたのです。 「精油は…

小林彩子
4年前
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森に行けないなら、音と香りで森を味わおう

日々のニュースに、心がざわついている方も多いのではと思います。 森林浴でもできたら気分も変わると思うのですが、週末の外出自粛を言い渡されている東京では、なかなか…

小林彩子
4年前
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2020年飛騨旅〜(1)ヒマラヤ、私、そして飛騨。

岐阜県・飛騨古川〜飛騨高山に、旅をしてきました。 地元の木を使った取り組みを行う飛騨の方々に会い、飛騨の文化を見に行くことが今回の目的でした……が、その前に少し…

小林彩子
4年前
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はじめまして 〜デザインと香りと〜

初めての投稿なので、長めの自己紹介です。 小林彩子(こばやしあやこ)です。 1975年東京生まれ、東京育ち、東京在住。 グラフィックデザイナー、そしてアロマキュレータ…

小林彩子
4年前
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私が旅をする理由〜2021年の終わりに

私が旅をする理由〜2021年の終わりに

毎年恒例の、年末事務所オープンデーが12月30日に無事終了いたしました!

初めましての方、お久しぶりの方、毎年行きたいと思っていたと心待ちにしてくださった方、お出かけや帰省ついでにお越しくださった方、つたないライブ配信を見守ってくださった方。

そして何より、素晴らしい商品を届けてくださった生産者の皆さま。
たくさんの方に支えられて成り立った会になりました。

会場では偶然に再会した方、オフライ

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2021年6月・精油の産地訪問

2021年6月・精油の産地訪問

来月も、取材と勉強を兼ねての出張が続きます。

数年越しの念願叶っての、会津のバラ園訪問。
そして、八女のベチバーを見に行ってきます。

数年前、会津在住の方に教えていただいたバラ園のこと。
今のところ北海道〜東北の植物を見る機会が少ないので、会津に伺えるのはとても嬉しいのです。

そして八女は3度目の訪問。
今年から、ベチバーの蒸留をしている古民家を軸に、地域ぐるみのプロジェクトが動き始めたエリ

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「腰痛にいいブレンド」について考えてみました

「腰痛にいいブレンド」について考えてみました

(※2019年3月21日のアメブロ記事に、加筆修正しています)

先日、わが夫が「腰が痛い」と訴えていたので、その対策に精油をブレンドしてアロマクラフトを作りました。

…という話をTwitterでつぶやいたところ、アロマ初心者の方から

「腰痛にいい精油のブレンドって、何ですか?」

という質問をいただきました。

文字数制限がない形でお返事した方が良いように感じたので、ちょっと長いですが、お付

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アロマ愛好家にできる、森づくりのカタチ。

アロマ愛好家にできる、森づくりのカタチ。

「地元の山や畑の素材を使って、精油を作りたいんです」

こんな夢物語を、今まで何人の人から聞いたでしょうか。

敢えて「夢物語」と書いたのは、国内の産地を巡る中で、精油生産を事業として継続する大変さを知ってしまったから。

精油生産は、一攫千金の仕事じゃない。
ひたすら地道な仕事だからこそ、情熱と資金を継続させることが必須だと思っています。

そんな夢物語を現実にするために取り組んでいる人の一人が

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国産アロマの産地をめぐる方に必ず知ってほしいこと

国産アロマの産地をめぐる方に必ず知ってほしいこと

ちょっと偉そうな書き出しですが…
これから国産アロマの産地をめぐる方に、必ず知っておいてほしいことがあって記事を書いてみました。

国産精油への注目が高まるにつれ、
「自分も精油の産地に行きたい!生産者に会いたい!」
という方が増えているようです。

それ自体はとても良いことですが、

行く側が大前提を間違えると、せっかくの産地見学自体が行われなくなる可能性もある

ということを頭に入れつつ、読み

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「森林大国」に住む私たちは、木の成長の仕組みを習わない

「森林大国」に住む私たちは、木の成長の仕組みを習わない

昨日、樹木生理学の研究者のお話をオンラインで聞きました。
日本の小学校〜高校の授業では、植物の成長について伝える際、木の成長の仕組みについては一切教えないのだそうです。
 
「木の成長は、草の成長の仕組みとは大きく違う。
どうしたら木が育つのかも知らないのに、大人になってからいきなり『森を大切に』なんて言われて、話が理解できるだろうか?」と。
 
日本は、国土面積の約7割が森林の国。
国の資源を大

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森の入り口、ないなら作っちゃおう!

森の入り口、ないなら作っちゃおう!

コロナ禍でずーっと温めていた企画、やっと情報解禁です。
林業のプロを目指してはいないけれど、森と林業の基本的な知識を学びたい人へ向けた、月1回×12ヶ月のオンライン講座。
ついに、募集開始いたします!
 

香りをきっかけに、興味を持った日本の森と林業について。
森のアロマは、木材としては売れない枝葉が活用できる。
つまり、お金がつかないものに価値をつけられる。
 
だから、もっと広まればいいのに

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2020年飛騨旅(2)〜迷ったら、森へ行こう。

2020年飛騨旅(2)〜迷ったら、森へ行こう。

2020年7月4日。
私は飛騨古川の森の中で、シャワーのような雨に打たれながら歩いていた。

ぬかるんだ地面からは、湿度を含んだ土の香り。
その香りは若葉の芽吹く香りと混ざり合い、霧になって私を包む。
頭や肩を指先でタップするように、降り注ぐ雨粒。

歩みを進めれば、雨音に沢や滝の音が重なる。
一緒に歩く人たちは、ときどき慣れない山道に足を滑らせながら笑いあう。

そんな中で突然頭に浮かんだのは、

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精油の産地をめぐる、旅の記録ダイジェスト(2017−2019)

精油の産地をめぐる、旅の記録ダイジェスト(2017−2019)

香り好きが高じて、アロマテラピーの世界に足を踏み入れました。

最初は多種多様な植物の香りをあれこれ楽しんでいたのですが、ある時、ふと気がついたのです。

「精油は、植物の加工品である」

ということに。

アロマセラピストの資格まで取ったのに、小瓶の原料になる植物のことを全く知らない。
それは、魚の缶詰の味をいっぱしの顔で品評するくせに、海を泳ぐ魚の姿を知らないのと同じなのでは?

「精油を知る

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森に行けないなら、音と香りで森を味わおう

森に行けないなら、音と香りで森を味わおう

日々のニュースに、心がざわついている方も多いのではと思います。
森林浴でもできたら気分も変わると思うのですが、週末の外出自粛を言い渡されている東京では、なかなかそれも叶いません。

というわけで、「森に行けない人は、音と香りで森を味わおう」という提案です。

森の音を自宅で聴いてみる普段つけているテレビを切って、自然の音を取り入れてみるのはいかがでしょう。

●Forest Notes
JVCケン

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2020年飛騨旅〜(1)ヒマラヤ、私、そして飛騨。

2020年飛騨旅〜(1)ヒマラヤ、私、そして飛騨。

岐阜県・飛騨古川〜飛騨高山に、旅をしてきました。
地元の木を使った取り組みを行う飛騨の方々に会い、飛騨の文化を見に行くことが今回の目的でした……が、その前に少し長めの「旅のきっかけ」を。

私と「ヒマラヤ精油」との出会い飛騨旅にお誘いくださったのは、QUSUYAMA LLC.の吉水純子さん。
純子さんは「Thousand Snow from Himalaya」、通称「ヒマラヤ精油」と呼ばれる精油の

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はじめまして 〜デザインと香りと〜

はじめまして 〜デザインと香りと〜

初めての投稿なので、長めの自己紹介です。

小林彩子(こばやしあやこ)です。
1975年東京生まれ、東京育ち、東京在住。
グラフィックデザイナー、そしてアロマキュレーターと名乗っています。

好きなことを、仕事にせざるを得ない昔から、読書と音楽が好きでした。
好きが高じて新卒で音楽系出版社に入り、本の装丁や雑誌のレイアウトをするデザイナーになりました。
フリーランスの今も、読み物や印刷物のデザイン

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