朝起きられないで寝坊する理由|1日が26時間周期の人間の例
僕は昔から朝起きるのが苦手な体質です。
どのくらい苦手かというと、半年に1回以上は寝坊で遅刻してました。
一般的な社会人生活は合計10年もやってないのですが、10年弱の間に20〜30回くらいは遅刻してる感じですね。
遅刻と言っても、「頑張ったけどギリギリ間に合わなくて10分遅刻」とかそういうのではなく、
「目が覚めたら始業時間を過ぎてた」というレベルの遅刻です。
遅刻してしまう時は、一般的に「事前に電話で報告を入れる」と思うんですが、
普通の人は
「すみません、出勤少し遅れます」
みたいな感じですよね。
僕の場合は、まず起きた時点で職場からの着信が入っていることに気付きます。
それから電話をかけて
「すみません、今起きました」
です。
こんな人間なので、20代の半ばくらいには一般的な社会生活は諦めて定時出社がない生き方をしています。
さて、朝起きられないという状況は、普通の人(つまり朝起きられる人)からはなかなか理解してもらえません。
最近は多様性が認められる社会になってきたり、そもそも「遺伝子的に夜型の人間がいる」ということも知られるようになってきたので、昔よりは少し理解が進んでいるかもしれません。
それでも、普通の人からすると「夜型なんでしょ?」くらいの認識です。
その人の価値観によっては、未だに「朝起きようとする努力が足りない・工夫が足りない」
みたいな根性論を持ち出す人もまだまだいます。
こちとら10年も20年も「朝起きれないというコンプレックス」と闘って生きているわけなので、
朝起きられる人の立場で想像できる努力とか工夫なんてものは”とうの昔に全て試してる”わけですよ。
だって努力で起きられる人は、睡眠に関する本を買って勉強したり、睡眠関連の論文を探して読んだり、胡散臭い睡眠グッズにお金かけたりしたことないですよね?
自分なりにいろんな努力や工夫をした上で起きられないって悩んでるわけです。
事はそんなに単純ではないということを伝えたいので、こういう人間もいるという一例を紹介します。
睡眠で困ってる人や、周りの家族や同僚に朝起きられない人がいて困ってる人の参考になるかもしれませんし、ならないかもしれません。
では、さっそく僕が朝起きられない理由を紹介します。
それは「夜型の人間だから」ではありません。
「睡眠相後退症候群」
という症状、というか体質です。
わかりやすく言うと、
「睡眠のリズム(周期)が後ろにズレる」
症状です。
ちなみに、この逆の「睡眠相前進症候群」の人もいます。これは睡眠リズムが手前にズレる人ですね。
では、「睡眠相後退症候群」だとどんな生活になるのかイメージしやすいように例をあげます。
平日の月曜〜金曜まで活動している学生や会社員を想像してください。
月 24時就寝 8時起床 これが通常
火 02時就寝 8時起床 就寝時間が遅れる
水 04時就寝 8時起床 眠いけど無理矢理起きる
木 06時就寝 8時起床 朝方まで寝付けない
金 08時就寝 8時起床 死にそう
体内時計が後ろにずれていくので、寝るべき時間に寝付けません。
それでも朝は定時に起きなければならない。
この状況がずっと続きます。
そして、睡眠不足が蓄積されて限界が来たときに寝坊します。
勘違いちがいされがちなのは「不眠症」との混同です。
睡眠相後退症候群は不眠とは違って、眠れないわけではありません。
寝付いたらちゃんと6時間とか8時間とか寝るんですが、寝付くまでのリズムがズレるだけです。
普通の人でも体内時計は正確に24時間ではありませんが、朝日を浴びたり食事をとったりすることで、体内時計を24時間に調整しながら生活しています。
この体内時計(生体リズム)の調整が効かなかったり、調整しきれない範囲でズレてしまっているのが、ワレワレ睡眠相後退症候群です。
じゃあ、今度は
「睡眠相後退症候群」の人が定時に出勤する必要が無くなった場合はどうなると思いますか?
答えは、寝る時間がズレる分、起きる時間もズレていきます。
僕はここ4年くらい自分の睡眠時間を計測しているんですが、平均するとだいたい1日が26時間周期になっています。
日によって違いますが、平均すると「18時間起きていて8時間寝る」感じです。
自分の中での1日・一周が26時間くらいなんですね。
(記録した睡眠スケジュールのスクショを載せておくので良かったらご覧ください。)
ですから、僕の睡眠スケジュールを部分的にかいつまんで見ると、
朝に起きるときもあれば
昼に起きるときもあれば
夕方に起きるときもあれば
深夜に起きるときもあれば
早朝から起きてることもある
という感じです。
僕のSNSとかを見ると「こいつどの時間でもいるな。いつ寝てんだ?」って思われます。
いつ寝てるの?って聞かれたら「俺も知らん」って答えてます。
毎日時間が違うので、自分でも計測したデータを見ないと、自分がいつ寝ていつ起きてるのかがわかりません。
「睡眠相後退症候群」が社会を離れるとこうなります。
一般的な社会に適合できないことはご理解いただけると思います。
あ、ついでに言うと「朝起きられないなら夜の仕事をすれば良い」という意見も、ワレワレ睡眠相後退症候群には通用しません。
朝だろうが夜だろうが、毎日定時に出勤する必要がある仕事は不可能なんです。
ですから、「睡眠相後退症候群」の症状を正確に言うと「朝起きられない」のではなく「24時間周期の生活が出来ない」が正しいです。
地球の自転が一周約24時間なので、地球上で生きてる生き物はだいたい24時間周期で生きてます。
それが出来ないんですよ。
地球の自転が僕の体内時計に合ってないんです。
ちなみに、火星の自転周期は地球より少し遅くて、”24時間37分”くらいで一周するので、どちらかというと地球より火星の方が生活リズムが合ってるんですね。
だから、もしかしたらワレワレは火星人かもしれない説がありますし
もし今後、地球のみんなで火星に移住とかしたら、僕は毎朝定時に起きられる健常者になるんです。
ということで、僕の例を紹介しましたが、朝起きられないと言っても理由は様々・人それぞれです。
色々と解決策を悩んだ結果
「火星に移住すればいいのではないか?」とか
「どうにかして地球の自転周期を遅く出来ないか?」とか
宇宙レベルで朝起きられないことに悩んでいる人もいるってことを知って欲しいです。
むしろ、朝起きる努力と工夫をしろというなら、地球の自転周期を2時間遅らせる方法を教えて欲しいです。
だから、皆さんの周りにどうしても朝起きられない人がいたとしても、無知からくる根性論だけで叱ったりするのはやめて欲しいなーというのと
あなたがどうしても朝起きられない人なら、どこかで朝起きることを諦めて生きやすい生活方法を選択するほうがストレスも少ないかもよって話でした。
それでは皆さん、いい夢を。
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