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プラントベースの食生活の参考になった本
前回の記事でプラントベースの食生活を始めたきっかけを書きました。ただ実践するに当たっては本当に大丈夫なのか?と私自身不安は尽きませんでした。そこでプラントベースの食事、引いてはヴィーガンとは何なのか、実践するために必要なことは何かを知るために参考にした書籍を書いていきたいと思います。
ヴィーガンへの理解が深まった書籍 四選
今日からはじめるビーガン生活 おすすめ度★5
ヴィーガンの考え方についてよくまとまっており、また筆者自身の経験を通して得られた今後ヴィーガンが直面するであろう課題、特に人間関係での対応が非常に参考になりました。まずヴィーガンとは何なのか、どんな考え方をしているのか、を知りたいときに参考になる一冊です。今回軽く書評を書くに当たって少し読み返しましたが、実際にどんな場所で買い物すれば良いかなど改めて読んでも気づきがありました。定期的に読み返しても良い一冊ですね。
この本をベースにヴィーガンを考えていたのですが、実際にヴィーガンの方に接するうちに必ずしも全員同じ解釈ではないことも知りました。食べ物にだけ気を遣っている人もいれば動物愛護の観点で実際に活動までされる方もいる。したがって他の書籍にも言えることですが、あくまで一意見として捉えてヴィーガンの方にお会いした際はその人の口からどういう考えで実践しているかを確認するのが良いでしょう。
▼この本から学んだこと
ヴィーガンとは食生活に留まらずライフスタイルであり、あらゆる搾取に対して反対する姿勢であり、動物に限らず人間に対しても同様である
したがってこの作者は動物性タンパク質と白砂糖とハチミツはもちろん、バナナも摂取しないそうです。理由はバナナは児童労働の温床であるためだそうです。ただ私はこの本以外でそこまでのヴィーガンに会ったことはないため、一般的な考え方かは不明です。
ヴィーガンは実践できる範囲で実践していけば良い
いきなり全ての搾取に抵抗するのも難しく、医療における動物実験や革製品の使用の有無など食事だけでなくライフスタイルに関わるため、可能な範囲で対応することを推奨しています。言い出したらキリはないため、同感なのですが、一方でヴィーガンという姿勢の多様さにも繋がっており、相手のスタンスを都度確認しないといけない複雑さを招いている要因でもあります。
ヴィーガンはやるかやらないかであり、週一でヴィーガンというスタンスは意味がない
これ可能な範囲で実践することと矛盾していない?と思いましたが、筆者の考えとしては動物搾取はハラスメントと同義であり、「週一だけセクハラしても良いよね?」という考えを受け入れられますか?受け入れられませんよねということでヴィーガンに休みはないことを主張しています。
考え方は理解できなくもないですが、一方で移行期間というのは人間どうしてもありますし、個人的にはお試し期間を提供する意味でもちょっとずつヴィーガンの食生活の割合を増やしていくのはありだと思っています。
ヴィーガンでよくある問答集
相手から揶揄われた時や、日常でお土産をもらった時の対応、家族から理解を得る方法などなど実体験に基づいた話が多く、参考になりました。
特に一緒に食事する時やお土産をもらった時にヴィーガンであることを伝えないと「えっ?でも前回は大丈夫だったじゃん。」と無用な混乱を招きかねず返って説明が面倒になるのは私も日常で感じているため、最初に打ち明けるのが正しいと実感しております。
ヴィーガンを実践する人のモチベーションのパターン
大きくは動物愛護と環境配慮への二点からヴィーガンを実践する人は多いようです。動物愛護と環境配慮は似ていますが、環境配慮はどちらかと言えば、畜産業におけるメタンガスの排出や飼料に膨大な土地や水を消費していることを問題視する姿勢です。
私自身のモチベーションはあくまで身体のパフォーマンスを重視しているため、このどちらにも属さないパターンだと捉えています。
ビーガン食の栄養ガイド おすすめ度★5
(何故かこの本だけ Amazon での取り扱いがありませんでした。余談ですが、ヴィーガン関連書籍は物理書籍のみの提供が少なく、電子書籍での提供は少ない傾向がある気がします。何故?アンチテクノロジーなのでしょうか。)
この書籍は栄養学の観点でヴィーガンを実践する上での注意点やどのような疾患に対する予防にもなるのかといったことを説いています。
具体的にヴィーガンを実践する上で注意すべきチェックリストも提供してくれているためとても参考になりました。
一方でサンプルの食事も載っているのですが、内容が欧米でのライフスタイルに偏りすぎていてそこはあまり参考になりませんでした。
ただし、全体的には不足しがち栄養素とその対処法について記述してくれているため、役に立ちます。辞典的に栄養に関して気になることがあった際などにも読み返せる一冊です。
▼この本から学んだこと
不足しがちな栄養素を説明してくれている。
タンパク質、鉄分、カルシウム、ビタミンB12、オメガ三脂肪酸など
日々の食事で実践すべきことが10個にまとめられている。
一日に最低大さじ二杯のチアシード、ヘンプシードもしくは亜麻仁を摂取する (ヘンプシードを摂取しています)
次の四グループから三つから四つを食事に含むこと
果物と野菜
穀物と澱粉食品
高タンパク質食品 (インゲン豆、レンズ豆、大豆、代替肉)
ナッツとシード
一日に最低五皿の果物と野菜を食べる
などは私も実践しています。一部栄養強化している食品を摂ることの推奨などは個人的に受け付けず全て実践しているわけではありません。
ヴィーガンの基本はホールフードで食材全体を余すことなく食事することであり、加工食品はできるだけ避けること
これは大抵のヴィーガンの書籍で書かれていますが。
ヴィーガン探訪 肉も魚もハチミツも食べない生き方 おすすめ度★4
作者はおそらくジャーナリストの方で実際に取材して得た知見を共有する形でヴィーガンについて紹介してくれています。食事だけでなく、畜産業の現状についても書かれていますので、アニマルウェルフェアといった観点でも学びになります。正直直視したくない現実ではありますが、ヴィーガン関係なく全ての人が知っておくべきことだと思います。
著者はフラットな姿勢で記述されており、後半の医師へのインタビューの章では欧米人はまだしも日本人が完全ヴィーガンな食生活に適応できるかの結論は出ていないというのを紹介していたのは少し衝撃でした。個々人体質は異なりますし、私も知見を得るにつれて言い切るのは難しいんだろうなというところで真摯な姿勢で執筆されている印象を受けました。
▼この本から学んだこと
畜産業の目を覆いたくなるような現実
ヴィーガンを実践されている方、ヴィーガンの関係者へのインタビューから得られる知見
完全菜食があなたと地球を救う ヴィーガン おすすめ度★3
前半では一般的なヴィーガンについての話も紹介され、後半でマクロビオティックな観点も含めてヴィーガンについて紹介されている書籍です。正直マクロビオティックに関して私は知見がないため、ちょっとついていけないところもありましたが、私の思想として先祖古来より食べてきたものを基本的に食べる方が良いのでは、という発想があったため、雑穀を豊富に摂るような食事というのはすっと受け入れることができました。
ヴィーガン料理の参考になった書籍 三選
MAKIROBI弁当 おすすめ度★5
普段あまり料理しないため、手軽にヴィーガン食のレパートリーを増やしたいなと思い購入しました。小鉢系のレシピは簡単なものも多いため、個人的には作りやすいものが多く良かったです。
「バーミキュラ」で豆料理 おすすめ度★4
結局ヴィーガンって豆を中心にタンパク質摂るしかなくない?と思い辿り着いた豆料理の一冊です。内容はヴィーガンでない料理も含まれているのですが、豆料理を色々と紹介してくれているので参考になります。豆料理は準備が手間で正直まだあまり作れていませんが、豆の炊き込みご飯は簡単でちょっとずつ取り組んでいます。
サチのお寺ごはん おすすめ度★3
ヴィーガンのマンガってないのか?と思って辿り着いた一冊。主人公のサチが壊滅的な食生活をしていたところ偶然知り合った住職やその友人達との交流を通して精進料理に触れ合っていくという話です。1話に1度料理が出てきてそのレシピも同時に紹介されているため、気に入ったものを実際に作ることができます。基本は1話完結のコメディ+恋愛要素という感じです。仏教的な考え方 (確か舞台は寺だったはず・・・) も実際のエピソードを通して触れられるためその点も面白いです。
個人的には特に肉の代わりに丸麩で作ったお麩じゃがが絶品で気に入っています。