【お寺 ②】〜信じるものは救われる?〜
さて、寺①で出てきた気功師?のおばちゃんだが、今度は何やらきな臭い話をしている。
なんでも、親戚でもなんでもない赤の他人のおばあさんの家へ定期的に通っているというのだ。
本人曰く「一人暮らしのおばあちゃんの話し相手」だというけど、なんだか胡散臭い。
そもそも、人のことを勝手に占ってこいつはダメだとか言ってのけるような人間がそんな慈しみ深いか?
当たり前にワイはおばちゃんを信用していなかった
そしてその予感は的中した。
ある日のお昼休み、おばちゃんが
「金歯を質屋に持ってったら5000円になった」っていう自慢話をしていた。
そしてなんとその金歯の出処が出入りしてるおばあさんの家のタンスだと言うのだ。
おばちゃんは悪びれもせず
「タダで話し相手してるんだからこのくらい貰ってもバチは当たらないわよね」
と言っていた。
正真正銘の泥棒だ。
同じバイト先に泥棒がいると思うとワイは吐きたくなる気分になった。
おばちゃんは至って普通な容貌をしており、離婚はしていたが30過ぎの子供もいた。
すれ違った時に2度見するようなそんな異質な服装もしてなかったし、話し方も物腰の柔らかい感じのいい様子で、初対面の人からの印象は悪くないと思える本当に普通の人だった。
そんな普通の人が普通に盗みを働くという事実がワイを震えおののかせた。
さらにこれは余談だが、そこで働いてたお坊さんが腰を痛めていた時、気功で治してあげるといって指に着けた、まるでメリケンサックのような器具を腰に当て長時間グリグリマッサージされたという。
次の日、お坊さんはベッドから起き上がれず仕事を休んだ。
ネコ美
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