図解はあらゆるモノゴトを「多視点から構造化して可視化」する
「現代マーケティングの父」と呼ばれるフィリップ・コトラーは激怒していました。彼は、1931年にイリノイ州シカゴで生まれ、貧富格差が開き治安の悪化する環境を直視したことで、怒りが沸き上がり、やがて「世の中を良いものへと変えていきたい」と考えるようになりました。
そして、彼は世界の複雑な問題と、それら要素のつながりを図解するという行動によって世界を変えようとしました。それが「厄介な問題のエコシステム(The Ecosystem of Wicked Problems)」と呼ばれる図です。
この図は、やや複雑ですが、世界の重要な問題を、「多視点から構造化して可視化」した結果です。貧困、環境問題、戦争、教育不足などの漠然とした問題たちが、実は相互関係を持ってつながっていることが、誰でも手に取るように理解できます。
大規模などこから手を付ければよいのかわからないような問題でも、図解によって「多視点から構造化して可視化する」ことで、宙ぶらりんだったロジックを明確にし、どこに何を集中すべきが見えてくるのです。
この「多視点から構造化して可視化する」スキルは、上の図に示すような関係になっています。この3つのスキルは、三位一体の相互関係で成り立っています。じゃんけんが「グー・チョキ・パー」のどれか1つでも欠けてしまったらゲームが成り立たないように、「多視点から構造化して可視化する」スキルもどれか1つだけを極めても意味がありません。ですが、ご安心ください。ダイアグラム思考を使いこなせれば、この3つのスキルをバランスよく習得できます。
図解の技術を習得して、3つのスキルを同時に使いこなせるようになりましょう。
ダイアグラム思考 ver.2024についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
さらに図解に興味が出た方は書籍『ダイアグラム思考』を手に取ってみてください。