「箱」と外向き思考(その7) 優越の箱
よりよい人間関係を築くとともに、組織やチームの成果を高めることができる考え方である「『箱』と外向き思考」について書いています。
今回は、4つの箱のタイプのうちの1番目、「優越の箱」について考えてみたいと思います。
人はみな人として平等なのですが、私たちは自分自身を他人と比較して、自分を相手より優れていると考えてしまうことがあります。このときに入ってしまうのが「優越の箱」です。
たとえば、
レストランで食事を注文したけれど、頼んだものがなかなか出てこない。イライラして、店員を見下すような態度をとってしまう。
電車の中で中学生のグループが大声で騒いでいる。「うるさいガキどもだな」などと考えてしまう。
職場の同僚が仕事で困っている。手助けをせずに「ダメな奴だな」と思って眺めている。
仕事帰りに夫と待ち合わせをしたが、彼の服装がしょぼい。「私と会うのにその格好?」と上から叱りつける。
上司が自分との打ち合わせの時間に遅れてやってきた。「部長なんだから、もっとしっかりしてくれよ!」と侮辱する気持ちになる。
などなど。
最後の例のように、会社や組織での立場が上とか下とかは関係ありません。立場や役職にかかわらず人としては平等であるのが本来です。相手を人ではなく物として見て、なおかつ自分を上・相手を下にみるのが優越の箱です。
優越の箱は、次のような感情を伴います。
*苛立ち
*無関心
*侮蔑的な気持ち
もし、このような感情が生じたとしたら、
「あ、自分は優越の箱に入っているのかもしれない」
と疑ってみるとよいでしょう。
箱に入っていると気づくことが、箱から出るための第一歩です。
箱から出て、よりよい対人関係、よりよい人生を築きましょう!
いかがでしたでしょうか?
次回は「当然の箱」について書いてみたいと思います。
どうぞお楽しみに!
株式会社F&Lアソシエイツ
代表取締役 大竹哲郎
https://www.fl-a.co.jp/
「『箱』と外向き思考」は、アメリカの Arbinger Institute という機関が生み出した考え方で、今では世界中の国で、自己啓発や組織開発に用いられています。日本では、福岡に本社を構えているアービンジャー・インスティチュート・ジャパン株式会社が日本の総代理店としてセミナーやコンサルティングを提供しています。弊社は、アービンジャー・インスティチュート・ジャパン株式会社の代理店として、その普及に努めています。
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