セルフ・メンタルコーチング(その19) 自己効力感の高め方:スモールステップ
今回は、自己効力感を高めるための7つの方法の7つめ、「スモールステップ」について紹介します。
私たちは、自分で気がつかないうちに、自分自身で自己効力感を下げてしまう傾向があります。その一つの大きな要因が、「大きすぎる目標や計画を立ててしまう傾向」です。
何かに挑戦しようとする時、私たちはどうしても壮大な目標や計画を立てたくなってしまいます。
たとえばランニングを始める時に、「毎日必ず10km走る」とか。
たとえば英語の勉強を始める時に、「毎日必ず1時間勉強する」とか。
これがダメだというわけではありませんが、現実的に考えて困難さを伴うようなものであったなら、もう少し小さな目標から始めたほうがベターです。
「2日に1回、最低5km走る」とか、
「毎日10分勉強する」など。
自分が取り組むのに無理のない小さな行動からスタートする、それが「スモールステップ」です。
5kmなら走れるでしょう。それができたら自分を褒めます。
10分なら勉強できるでしょう。それができたら自分を褒めます。
こうして、自己効力感が高まります。
ある程度続いたら、距離や回数や時間を増やしていけばよいのです。
そうすれば、自己効力感をキープしたまま、より高い成果や目標を上げ続けることができるようになります。
前回紹介した「スケーリングを用いた振り返り」でも同様です。
今日のパフォーマンスに点数をつけ、できたことを確認し、どうすればさらによくできたかを検討します。そして、そこから明日のチャレンジを決めます。
このとき、明日のチャレンジは壮大なものではなくても構いません。実行可能で、自分が少しでも成長できるものを選べばよいのです。
そうすれば、自己効力感を保ったまま徐々にレベルを上げていくことが可能になります。
これまで9回にわたって自己効力感について書いてきましたが、いかがでしたでしょうか?
少しでも皆さんの参考になれば嬉しく思います。
次回は「タイムライン」について書いてみたいと思います。
どうぞお楽しみに!
株式会社F&Lアソシエイツ
代表取締役 大竹哲郎
https://www.fl-a.co.jp/