
ポートレートとソフトフィルター
写真をやっている皆さんはどのように写真を編集しているでしょうか。私はスマートフォンのアプリ「VSCO cam」やPCの「Adobe Lightroom」で編集しています。
1.撮影後の編集だけでは出せない雰囲気
画像編集アプリやソフトでハイライトやシャドウ、色味など細かい編集ができます。撮った時はそうでもないと感じた写真も後でいじってみたらいい感じになったりします。撮影後の編集はとても楽しいものです。
しかし、何でもかんでも撮影後に変えられるわけではなく、いくら後で編集しても出せない雰囲気というのは存在します。私はポートレートを撮っていてできるだけフィルムで撮ったように編集したいと思っていますが、なかなか本物のフィルムで撮ったような雰囲気は出ません。
編集でどうにもならないものをどうするか。一つ考えられるのは、レンズを変えることです。オールドレンズを使う、個性的なレンズを使う…カメラを始めた当初は焦点距離とf値が同じレンズならみんな同じ写りをすると思っていましたが、いレンズごとに個性があります。「Helios 44」「Super Takmar」などのオールドレンズが人気です。
2.Kenko Blackmist(ブラックミスト)フィルター
もう一つ、編集後ではできないような表現をする方法として、「レンズフィルター」を使う方法があります。
2018年、写真家の保井崇志さんが「ブラックミスト No.1」というフィルターを使っているとツイートして以来、話題となったこのフィルターは注文が殺到して一時供給不足になるほどでした。
これは企業秘密ですが、ポートレート撮影では「ブラックミスト No.1」というフィルターを使っています。レンズは「XF35mmF1.4R」「XF56mmF1.2R APD」の2本で、ボディはFUJIFILM「X-H1」。https://t.co/h4YBw5IwdT pic.twitter.com/9v2yQ2K99z
— 保井崇志 (@_tuck4) October 2, 2018
このフィルターですが、いわゆる「ソフトフィルター」という部類のフィルターで、コントラストを弱めて光が霞むような表現ができます。
ポートレートでの恩恵は、コントラストが弱まることで肌を滑らかに映すことができるということがあります。また黒潰れや白飛びが起きにくくなるので、光の状態によってはフィルムのような表現になります。
これらは自分が撮影した写真です。全てFUJUFILM X-T2とXF23mm f1.4rの組み合わせだったと思います。上5枚は「Kenko Blackmist No.1」、残りの写真は「Kenko Blackmist No.05」という、効果が半分のものを使っています。どの写真もふわっとした表現が加わっているのがわかると思います。こういった表現は撮影後の編集だけではなかなか出せないものです。
2.Kenko Low Contrast (ローコントラスト)フィルター
ブラックミストフィルターは面白いですが、なんとなくやりすぎ感があるというか、いかにもブラックミストフィルターを使った感があるというか…そんな感じがするので、最近は「Kenko ローコントラストNo.1」という別のソフトフィルターを使っています。その名の通り、単純にコントラストを弱めるものです。
知ったきっかけは写真メディア「xico」のこちらの記事
ブラックミストよりも安く手に入ります。ブラックミストはみんな使ってるし、こっちの方が少数派でいいな、と。
逆光では光がふんわりとしますが、あくまで白飛びはせずに、編集で粒子を載せるとフィルム写真のようになります。特にこの時使っていた「XF35mm f1.4 r」は元々柔らかい表現が得意なので相性が良いと思います。まるでオールドレンズのようです。編集時にコントラストを弱めるよりも、もともとコントラスト弱めで撮影しておいてあとでコントラストを上げる方が自然な仕上がりになります。
この時の撮影写真は別のnoteにも載せてありま
4.まとめ
撮影する時フィルターを活用して、編集だけではできない表現をする、という選択肢が増えるとますます写真を楽しめると思います。ポートレートにおいては特に肌を滑らかにしたり、フィルムっぽい表現をしたりする用途でソフトフィルターを用いてみてはいかがでしょうか。