『想い切り』が足りない
最近我々は、「少しくらいロジカルじゃなくてもいいや」って“想い切り”が足りないのではないだろうか。
想い切りとは、想いを切ることではなくて、『想いを持って思い切る』という意味で作った言葉。今の我々には、それが足りないという話。
説明する上でマーケティングとはなんぞやということに立ち返ってみると、
マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。
と、かのドラッガー氏は定義してるが、(色々マーケティング論はあると思うけど今回は)もう少し整理すると以下の感じ。
・販売とは、自社視点で顧客に売り込むこと
・マーケティングは、顧客を理解し、顧客の視点からみて価値を向上させたりそのように伝える仕組みのこと(販売と真逆)
今、我々はブランディングの間接効果とか、統計分析とか、なまじ少し数値で見えるようになってしまったものだから、KPIを因数分解して「変数に少しでも影響がないとだめな施策」のように扱いがち。それはもちろん正しいし僕もそうしている。しかし、それって打算的で、たいてい売り込み(販売)になっている。
上記の定義に戻ると「顧客はなにを知りたいのか」「なにに悩んでのか」に応えることがマーケティングの重要な一つの要素であるなら、KPIの影響変数にどう響くのかよくわかんないけどやってみることが改めて必要だって思う。
なぜなら、ウェブライダー松尾氏は、
1.人の数だけ「視点」がある
2.人の数だけ「正義」がある
3.人の数だけ「誇り」がある
4.人それぞれ「環境」が違う
5.人それぞれ「人生」が違う
6.人それぞれ「気力」が違う
と、結局人はわからないからこそ徹底的に寄り添うことが必要と語っている通り、きっと半分以上はよくわからないけど心が動かされてたり嬉しくなったりしてる。
だからこそ、KPIへの未練を断ち切り、たまには顧客への想いだけを優先しよう。
事業貢献するかよくわかんないけど、ただ楽しいことや役に立つことをたまにでいいからやったり言ってみよう。悪口とか嘘とかじゃなければ、やっちゃえばいい。リーダーやマネジャーだったらそれの責任取ろう。
これが想い切るということ。人生は楽しい、よくわからんことはやってみよう。
マーケターよ、想い切れ!
(マーケターじゃない人もね)