総合型クラブを生業にして15年。ふりかえり〈番外編〉『クラブハウスを夢見る』
昨年度決算書があがってきました。収入増・利益率増、月収支の体質改善もでき、単年度黒字の予定でしたが、業務用パソコンの買い換えや、クラブ社用車の関連費用などがでてしまい、結局赤字となり、今年度こそはリベンジを誓う今日このごろです。
さて、今回のふりかえりは、ちょっと番外編でクラブハウスへの夢についてです!!振り返りというより、これからへの想いです!
クラブハウスを知る!
総合型地域スポーツクラブ(以降、総合型クラブ)の立ち上げ時には、いろいろな取り組み事例をみて、ある程度クラブづくりのイメージができていくわけですが、そのなかで、クラブハウスの役割や価値も知ることになります。
当初はプレーできる施設があればいいわけで、そんなに必要なものなのかと思いますが、活動を何年かしていると、ある程度の施設予約優先はしてもらっているものの(これは総合型クラブとしては必須と考えます)、既存団体への十分な配慮をしながら、既存の定期利用団体がいない時間帯を、各拠点施設で週に1~2コマ以内におさえて予約し、それ以上は原則確保はしないというスタンスもあり(このスタンスも大切だと考えます)、もっと自由に利用できる自前施設があればと思うことや、
多世代・多志向(多レベル)・複数種目の地域密着型のスポーツクラブ文化がある、ドイツをはじめとした、西欧においては、施設に併設したクラブハウスに会員が集い、スポーツを肴に酒を酌み交わしたり、食事をとりながら語らいあう!という光景があり、そういう様子を目にするとこれはいい!と心変わりします(笑)。※最近自分が50代になって、これはシニア層の居場所としての魅力なのかもと思うようになっています(笑)。
ともあれ、世代をこえてクラブハウスに集い、食事や飲みながら語り合う!そういう景色は理想だし、いつかクラブハウスを持ちたいと夢見る総合型クラブは自分達を含め少なくないかと思います。
実現していけるのはどんなクラブ?!
ただ、なかなかそれを実現していくにはハードルも高く難しいのが現実です。総合型クラブはそれぞれに特徴がありますが、クラブハウスに憧れはあっても、クラブハウスを持つことまでを視野にいれている総合型クラブは少ないのではないかと思います。自分が知るかぎりでは、サッカーがメイン種目となっている総合型クラブは、クラブハウスを持つことを視野に入れている代表的な例ではないでしょうか!
小学低学年カテゴリーがあり、小学高学年、中学生年代、高校生年代のカテゴリーという育成年代があり、一般・シニアも楽しめる活動があり、それはサッカーに限らず他種目においても、多世代にわたりプレーを楽しめる活動がいくつかあるような建て付けです!
なかにはトップチームもあって、Jリーグ参入を目指し、育成年代やクラブ会員が応援するような仕組みを持っている、まさにヨーロッパのスポーツクラブ的な総合型クラブもあります!
ただ、言い方を変えれば、クラブハウスをもつような、総合型クラブのモデルはメイン種目がサッカーである以外では、なかなか難しいのではないかと思います(わずかですが陸上や野球など他種目でクラブハウスを持っているケースはあるようです。またサッカーをメインとしている総合型クラブでといえどもなかなか難しい状況にあるのではないかと思います)
総合型クラブが指定管理者となりクラブハウスを持つケースも!
ちなに総合型クラブが指定管理者(施設の管理・運営を自治体から委託を受けている)をしているケースもあり、その場合に、指定管理している施設をクラブハウス的な利用をしている場合もあるようです!また、学校施設が建て直しされる際に住民の利用を考慮した設計がされ、施設の運営管理を総合型クラブが行っている場合もあるかと思います。
総合型クラブで指定管理者を受けるのは地方に多いのではないかと感じています。都市部は指定管理事業を民間企業が受託しているケースが多いのではないかと思いますが、それぞれの地域事情もあると思います。
自分達のクラブにあったクラブハウス?!
個人的には、前述した指定管理業務を受ける場合には、注意が必要だと思っています。自分の地域などで自分が感じるのは、指定管理事業車は自治体の意向に強く影響される感があり、きちんとした意見を言えていないと思うからです。もちろん受託しているんだからということはあるのは分かりますが。。。
満足度アンケートをとられていたり、地域スポーツ振興関連の様々な会議に出席され、会議でお会いすることも多いのですが、予算ありきで、走りながら変えていくことは苦手で限界もあるかと思います。自治体と指定管理者のやりとりをみていると、自分達が指定管理していく際にも、似たような感じになるのではないかという懸念と、
そもそも、メインはあくまでも指定管理業務で、総合型クラブの事業は、自主事業としての企画運営になるはずで、その管理している施設を、クラブが優先して活用できるというわけではないということを肝に命じておく必要があるかと思います!
その総合型クラブにあっているかが大切?!
結局のところ、当たり前のことですが、クラブハウスをつくることは、夢のひとつでありながらも、プロセスであり目的ではないので、それぞれの総合型クラブが発展していくビジョンをしっかり描くなかで、つくられていくものではないかと思います。
そう考えると、自分達の場合は、実はこの10年は、とにかくバスケコート併設のカフェ&バーが、クラブハウスのイメージでしたが、
クラブの将来を本気で考えるメンバーに加え、おそらく10年以内に組織の統合、もしくは少なくとも提携が進む可能性がある、市スポーツ協会の中の共感しあえる皆さんと一緒に、20年先を語り合う際のメインテーマにするのがいいのではないかと思います!
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