「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論616」
皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第19号(2005.7.25発行)「ヨガ/ピラティス」4~※名称等は当時、一部文章省略
オリジナルのプログラムで訴求
セントラルスポーツでは拡大するヨガニーズに本質的なプログラムで応えようと、今から4年前に日本フィットネスヨーガ協会と連携し、オリジナルの「ナチュラルヨガ」を開発した。
「フィットネスヨーガ協会との連携を決めた理由は、フィットネスを理解した上で、分かりやすく効果の高いヨガを開発・指導されていたからです」と、セントラルスポーツO氏は言う。
「これは伝統的なヨガの手法に、現代人向けのアレンジを施した本格派のヨガ入門コースです。身体の内面に注目し、血液や気、エネルギーの流れをきちんと整えることにより、現代人が抱える健康上の問題やストレス、身体の歪みなどを解消、改善することを目指しました」(O氏)
興味深いのは、ニュースタイルヨガがフィジカル面に偏った内容になりがちなところを、同プログラムはボディ、マインド、スピリットの3つのパワーをトータルで高め、融合させるヨガの本質から離れていないという点だ。
本物志向のプログラムを初心者にも分かりやすく。
それが人気を集める秘訣だろう。
現在、110店舗で展開し、特に女性を中心として高い集客率を維持している。
同社は現在、新たなオリジナルプログラムを作成中だ。
ナチュラルヨガだけでは不足感を覚え、もう少しレベルアップしたヨガにチャレンジしたいという人に向けて開発が進むのは流行のパワーヨガ。
しかし、これについてもナチュラルヨガと同様に、同社ならではのエッセンスを加えている。
「インドに古くから伝わるパワーヨガをアレンジした、全く新しいスタイルのパワーヨガです。ナチュラルヨガで展開する呼吸法やエネルギー充電法を維持し、発展させながら、身体をアクティブに動かすことにより、ストレスや身体の歪みを修正したり、シェイプアップ効果も期待します」(O氏)
本来のパワーヨガの「パワー」という言葉には、肉体的なものだけではなく、メンタルやエナジーの面でのパワーも含まれているという。
しかし現在、一般的に見られるパワーヨガはその辺りがどうも希薄になっていると思われるため、そうした要素もバランスよく取り入れて50分プログラムに再編成した。
昨年の秋からいくつかのクラブで先行導入しているが評判も上々。
今後は7~9月で全国へ徐々に拡大し、10月には全店で導入する見込みだ。
~ここまで~
セントラルスポーツ・オリジナルの「ナチュラルヨガ」が展開される時期に、同社へ属しておりましたので、このプログラムは集客に大きく貢献したことと記憶しています。
今もそうですが、スタジオプログラムは初心者向けとうたいつつ、本当のフィットネスビギナーにはついてこれない強度や難度であることが結構あると感じており、上記プログラムはこの辺りがユーザーにきちんとフィットしたことで、ヨガ自体の魅力と相俟って支持されたと分析できます。
最近、クラブ社員と話した中で、参加率3%の方々は運動・トレーニングに関し、むしろ特異な層であるということ、そして働くスタッフはその最たる例であることを認識すべきだと改めて思いました。
我々が考えるより、その他、97%の方々にとってフィットネスの敷居はかなり高いと考える必要があります。
お読みいただきありがとうございました。