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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論562」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第16号(2005.1.25発行)「アジア・オセアニア市場の現状」2~※名称等は当時、一部文章省略

アジア地域

アジア地域では日本が群を抜いた市場となっている。
続いて台湾、香港と続く。
日本は国内クラブ運営企業のみで市場が構成されているのに対して、その他の国々では、米国や英国資本の企業が直接またはフランチャイズ形式で参入して市場が活性化されてきている。
数年前に台湾や香港に参入し、各国の本格的なフィットネス市場の形成に一役を担った米国24アワーフィットネス傘下の「カルフォルニアフィットネス」は経営リーダーが替わったものの、成長を続けている。
同チェーン創業メンバーの中心人物であったE氏は、新たに「カルフォルニアWOWエクスペリエンスクラブ」チェーンを立ち上げ、現在、韓国とタイで合計5クラブを展開している。
同社のクラブは1,000~2,000坪と規模が大きく、その多くがビークラムヨガ(通称ホットヨガ)スタジオを付帯している。
巨大マーケットである中国は今後、大きな成長が見込まれており、米国最大手のバリーは現地企業とジョイントベンチャーを組んでチェーン展開を始めている。
台湾最大手のアレキサンダークラブも本土参入を果たしている。

オセアニア地区

オーストラリア・ニュージーランドともにスポーツが奨励されており、クラブ参加率も高い。
ボディパンプを始めとしたプログラムを開発するレスミルズ(ニュージーランド・オークランド)が両国のクラブに大きな影響を与えており、この地区のクラブのほとんどがボディトレーニングシステムのグループエクササイズを導入している。
両国ともにアウトドアスポーツが盛んであることから、クラブの施設面でも自然光をたっぷりと採り入れた、アウトドア感覚の施設づくりがなされていることが特徴となっている。

オーストラリアは過去、イギリスの領地であったこともあり、いち早く進出したフィットネスファーストは、800坪前後のジム・スタジオタイプのクラブを現在3店舗展開しており、急成長を続けている。

ニュージーランドはクラブ経営でもレスミルズが際立って成功を収めている。
同クラブは世界でも稀に見るほどの高いエクスペリエンスを持つクラブづくりをしている。
同社は長く旗艦店の充実に努めてきたが、近年、店舗展開も進め、クラブ数・総会員数でも同国最大となっている。

~ここまで~

平成年間の日本経済は失われた30年とも言われるように、低成長が続きました。
そして、国内フィットネス市場も記事を見るにつけ、近隣他国との成長度には違いがあり、同様の低成長であったと歴史的には評価されてしまうでしょう。

パンデミックの少し前に、日本市場の参加率が4%を超えたと、少なくない業界関係者が成長していると喜び主張してましたが、世界基準でみると、その判断自体が甘く、それ故にパンデミック以降の回復力には弱さが出ているのではないかとも感じてしまいます。

もちろん市場規模が評価の全てではありませんので、他の面で新たな価値を創造できていれば良いですが、そのようなニュースをもたらすのも海外発が多いように思います。

お読みいただきありがとうございました。

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