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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論522」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第14号(2004.9.25発行)「進化するフロントオペレーション」15~※名称等は当時、一部文章省略

2.ケーススタディ(先進的フロントオペレーション)

担当者制とITを活用してCRMを実現(SSSスポーツプラザ)

この他にも、Eメールを活用した接点づくりも積極的に行っている。
同クラブでは、メンバーのEメールアドレスを入会時に登録して貰えるように促し、クラブから情報を送ることに了承を得ている。
これをメンバーの情報とともにサーバーに保管する。
システムには属性別にアドレスを抽出し一括メール送信できる機能が備えていることから、スタッフは自身が担当するメンバーの中から属性を絞り込んでメールをタイムリーに送ることができる。
例えば、クラブ利用を習慣化させるために「今月3回利用した人」にもう1回の利用を促した場合、その中からさらに「〇才代」「女性」などで属性を絞り込み、その属性の方が興味を持ちそうなアドバイスや情報、プログラムやイベント紹介情報などを自身の言葉を添えて送信する。
完全なパーソナルサービスではないものの、メンバーにとってはかなりパーソナルに近い感覚でメッセージを受け取ることになる。
メンバーのアドレスは誤って漏洩されることがないよう、自動的にBCCの送信先に設定されるようになっている。

同社では、IT操作もお客様との接点を作る重要な業務として位置付け、スタッフの研修でもきちんと時間を割いて習得して貰っている。
若いスタッフはITの操作に抵抗感がないため、操作方法が分かると各自で創造性を働かせて担当メンバーとのコミュニケーションが増やせるようになるという。

入会後6ヶ月を過ぎたメンバーは担当者制度からは卒業することになるが、こうしたメンバーには在籍6ヶ月過ぎたメンバー向けの担当者がいて、同時にITを駆使して、そうしたメンバーにレベルアップや新しいことに挑戦することを促している。

~ここまで~

約20年前のIT運営オペレーションとしては、かなり進んでいる内容と言えます。
記事の情報では触れておりませんが、残る課題は担当者が誰かということと、その方々のトレーナーとしての能力・技術面が気になるところです。

総合型クラブの組織を考えた場合、全員社員という構成では人件費過多となってしまいますので、恐らくパート・アルバイトスタッフも担当していたことが想定されます。

そうなるとIT操作は良く対応できても、指導力や接客力が伴わなければ、その効果は限定的になると思われます。
この点がとても気になりますが、それをも備える研修システムがあれば、相当にレベル高く、また現在の環境下でも充分通用する仕組みを有していたと評価することができます。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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