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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論350」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第5号(2003.3.25発行)「新世界秩序ー世界のクラブマーケット」5~※名称等は当時、一部文章省略

南アフリカ~ヴァージンアクティブが瀕死のチェーンに息を吹き込む(I・B氏)

ヴァージンアクティブが、以前南アフリカの最大手チェーンであったヘルス&ラケットクラブチェーン(HRC)の倒産後、それを買収したのは2001年3月。

当時同チェーンは1ヶ月に約2億4,000万円もの赤字を出していました。

しかしヴァージンが経営するようになって以来、確実に力を取り戻してきています。

買収から5ヶ月後に採算点に達し、2002年は利益を残すことができました。

この間、当初買収した85店舗のうち9店舗を閉鎖し、従業員も1,700人減員しました。

HRCの会員種別は全てなくし、会員の方々にも、現実的な価格に設定した新たな会員種別に移行していただきました。

また、コスト面も見直し、ベンダーの方々とも、新たな条件での契約を結ばせていただきました。

現在我々は南アフリカ(とナソビア)に75店舗を持ち、従業員は3,600人、会員数は合計45万名となっています。

南アフリカのマーケットの80%を我々のクラブが占めています。

競合企業としては、プラネットフィットネスが挙げられ、同社は現在8店舗を持ち、店舗展開を加速することを計画しています。

数年中に、我々は違うセグメントにターゲットしたクラブも展開しようと考えています。

高級感のあるクラブでスパやサウナ、その他の贅沢感のあるアメニティを提供しようと考えています。

我々のクラブは国中に散らばっているため、地域性の違いに適合していかなければなりません。

しかし、共通しているのは特定のセグメントにターゲットしていることです。

現在24~45歳のメンバーが65%を占め、所得が月24万円以上のメンバーが50%を占めています。

男女比は5対5です。

南アフリカの人々は、非常に熱心にエクササイズをする傾向があり、ヨハネスブルグのクラブでは1日の利用者数が平均4,000名、ケープタウンにあるクラブではこの12月1ヶ月で7,000名もの利用がありました。

全てのクラブを合計すると1ヶ月に180万名の利用者があります。

我々はモダンな施設で最新のトレーニング機器を揃えていますが、同時にフィットネスや健康関連の商品やサービスをVブランドのもとで幅広く揃えようとしています。

例えばVコスメティックス、Vカフェ、そして、Vプログラムなどです。

このVプログラムは最新のフィットネストレンドを採り入れ、メンバーがクラブに投資してくださる時間分の成果が確実に得られるようにプログラミングしたものです。

我々のこれまでの実績を考えると、将来も成長が期待できると考えています。

~ここまで~

南アフリカという国も、日本から見れば遥か遠くの国という印象で、ほとんど具体的なイメージがしにくいと思われます。

ただアフリカ大陸では、最も発展している国ということで、欧米の有名ブランドクラブが進出している様子が伺えます。

一般的にマーケット占有率が80%というのは、信じがたいレベルですので、この20年間で恐らく多くのクラブ企業が参入し、様々なターゲットに向けた多様な業態が生まれていることが想定できます。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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