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6月21日(火):無関心層を取り込むカギは?

スポーツ誌のNumberWebにはサッカーに関連した「無関心層を取り込むカギはどこにある?」と題したコラムがありました。

そちらではJFA(日本サッカー協会)と中央大学による「アスパス!協働プロジェクト」の第1回ワークショップの実施内容と、そこに参加した元サッカー日本代表の中村憲剛氏のコメントとあわせて紹介されていました。

同ワークショップでは「教育」分野にスポットをあて、サッカーを題材とした学びの機会を創出することで、学生がSDGsの意図する「技術的・職業的スキルなど、働きがいのある仕事や起業に関する能力を備えた人を増やす」ことへのアプローチだといいます。

このワークショップでのディスカッションを通じて中村氏は「サッカーにまったく興味のない人が、僕が思っている以上にたくさんいた。それがなにより衝撃でした。」といったコメントをしています。

娯楽が多様化してコンテンツがあふれている現状を考えればその状況にも理解はできるし、なかには「サッカーはコスパが悪い」といった見方もされていて、これは他の選択肢と比較をすれば、そうした面もあるのだと受け止める必要があるでしょうね。

これは日本だけに限ったことではなく欧州でも同様な傾向はあって、欧州のビッククラブでも若年層のファン獲得に向けて「eスポーツ」などを入口にするなど、無関心層を取り込むべく戦略的に取り組んでいるのも確かです。

そうしたなか、中村氏はJリーグが進めている「シャレン!(社会連携活動)」に活路があるのでは、といった話をしていました。

ここは中村氏が現役時代に所属していた川崎フロンターレがホームタウン活動を積極的に行い、自身でもチームの中心選手としてそれを担ってきた経緯やそれによって新しい方にスタジアムへ足を運んでもらえた経験があるからだと言います。

それを受けてコラムでは以下のように記されていました。

「サッカーとは直接的に関係のない場所へ、サッカーをダイレクトに持ち込むことなく関わっていく。その結果として色々な世代、職種の人たちからJリーグに、日本代表に、サッカーそのものに興味のアンテナを向けてもらうのが、これからのサッカー振興の在り方なのかもしれない。」

このようにサッカーを、そしてクラブをもっと大きな地域社会のなかに位置付けていく考え方、関わり方が大事になってくるのだと思います。

私たちはフィットネスクラブを事業にしているので、先の文章における「サッカー」をそのまま「フィットネス」に置き換えてみると良いですね。

「フィットネスとは直接的に関係のない場所へ、フィットネスをダイレクトに持ち込むことなく関わっていく」とのあり方です。

また中村氏は先の点もふまえ、選手に対しては以下のようにも語っています。

「選手はもっと色々なところへ出て行っていいのかな、と思います。コロナ禍で活動は制限されがちですが、ピッチ外で社会とつながると人間的に成長できるし、それがプレーにも反映されました。それは僕自身が体感したことです。色々な人たちが自分のプレーを支えてくれている、ということを可視化するのはとても大事です。社会の仕組みを知ることも、一社会人として大事。サッカーをやっているだけでは、そこには気づけません」

先ほどは「サッカー」を「フィットネス」に置き換えましたが、ここでも「選手」を「トレーナー」に置き換えて、先の文章を読んでもらうと自分たちの事業に当てはめて捉えることができます。

フィットネスクラブの参加率はいまだ3%前後で推移しているので、サッカー以上に無関心層が多いのは間違いありません。

そうした状況を打破していくにはフィットネスクラブやトレーナーとして、今まで以上に外側に意識を向けていく必要があるのだと思っています。


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