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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論526」
皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~Fitness Business通巻第15号(2004.11.25発行)「カーヴスモデル、日本で続々出店」1~※名称等は当時、一部文章省略
アメリカを中心に急速にチェーン店数を伸ばしているカーヴス。
1991年の第1号店開設からわずか10数年で、8,000軒を超えるところまで成長してきている。
今、日本でもこのカーヴスをモデルにした店舗を出店する企業が相次いでいる。
快走、1番手Jサーキット
日本でカーヴスモデルに最初にチャレンジした「J・サーキット」(兵庫・西宮)の活躍ぶりは既報の通り。
今、同クラブに続けとばかりに多くの企業がこの業態に参入を図ってきている。
業際企業が続々参入
体重計・体脂肪計メーカーのタニタ(東京・板橋)は今年7月東京・東武練馬に「フィッツ・ミー」を開設(会員登録料10,000円、月会費5,000円)。
独自のサーキットトレーニングプログラムを提供している。
また2004年10月には東京・渋谷に料理教室を展開する「ABCクッキングスタジオ」が「フィットネススタジオBodies」を開設。
入会金12,600円(現在100%オフ)、月会費4,700円(年会費47,880円も選択可)でカーヴスと同様のプログラム・サービスを提供している。
同社の狙いは料理教室とのシナジー追求にある。
この他、マッサージ業界関係者や投資家筋なども参入を狙って現在、準備を進めている。
~ここまで~
現在、24時間ジムが雨後タケノコのように増殖し、業界企業、業際企業、そして本業の不振を補うべく参入した業界外企業がしのぎを削っているように、カーヴスジャパン参入前には多くの企業が米国の成功事例を参考にしていち早く始めている様子が伺えます。
どの業界でも画期的な新商品・新サービスに飛びつくケースはありますが、カーヴスモデルも分かりやすい反応だったと歴史的に振り返ることができます。
ただ、以前も触れたように1番手のJサーキットが全国展開まで至らなかったようにシュリンクしていく企業が多いのもまた歴史的事実です。
ちなみに2022年12月時点でタニタの「フィッツ・ミー」は34店、ABCクッキングスタジオの「フィットネススタジオBodies」は24店となっており、こちらも約20年経った状況としては、店舗展開が限定的であったことが分かります。
恐らく24時間ジム業態においても、既にオーバーストアの傾向が見て取れますので、ある一定の時間軸で今後、歴史的に振り返ると同様の結果になることは明らかだと思います。
本日もお読みいただきありがとうございました。
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