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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論834」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第39号(2008.11.25発行)「ギブ&ギブの勧め(商業アドバイザー・小柳剛照」1~※名称等は当時、一部文章省略

アメリカの巨大証券会社の経営破綻が、世界を驚かせました。
日本でも、老舗百貨店が営業不振店を閉めるなど、経営に苦慮しています。
会社が大きいとか、社名がよく知られているというだけで、安定経営が保証されるということは、もう考えられないものです。
今は景気の先行きがほとんど読めない時代。
昔のテレビCMに「大きいことはいいことだ」というのがありましたが、今は大きいことが、必ずしもいいこととは言い切れません。

組織が大きければ大きいほど、組織が一丸となるという統一感が薄れ、各部門ごと、バラバラの発想に走りがちです。
それに、情勢変化に対応した方向転換も難しくなるでしょう。
企業のM&A、市町村合併など、「生き残り」の為に組織を大きくすることを目指す事例はたくさん見受けられますが、それが確実に成果に結び付くという保証は、どこにもありません。

だから、不透明な時代を着実に生き抜く上では、企業は「大きさ」よりも「強さ」が求められそうです。
強い企業とは、お客様の心をしっかり捉える企業。
一度利用したら、そのまま気に入って顧客となる。
そして顧客の口コミで、新規のお客様の増加が見込める企業。
それが、不透明な時代をたくましく生きる要件ではないでしょうか。

最初に「ギブ」を

「コスメハウスポピー」(福島県福島市)は、よく街で見かけるような、ごく普通の化粧品店です。
立地場所は、狭い一方通行道路沿い。
その道路は、平日も休日も、まばらに車が通過する程度、街歩きをする歩行者の姿はほとんど見られません。
でもこの店は、コーセー化粧品の売上で、全国トップという記録を何度も達成してきた店なのです。

ではなぜ、路地裏のような場所にある化粧品店が、抜群の売上を達成することができるのでしょうか。
それは、この店に入ってくるお得意さまの姿と、店舗の対応を見ていれば分かります。

~ここまで~

記事で紹介されているお店についての回答は、次回にするとして、まず注目すべきは、リーマンショック発生直後の様子が描かれている点です。

冒頭の巨大証券会社とはもちろん、2008年9月15日に経営破綻した米国投資銀行リーマン・ブラザーズのことで、リーマンショックという言葉は、その後に起きた世界的な金融危機全体を指します。

つまり、危機の大きさは、ある程度、期間が経った後に、その規模が確定し、歴史的な評価が下されるという、まさに不透明という言葉がぴったりの中で我々は常に過ごしているわけです。

2020年からのパンデミックもまだ終息宣言はされておりませんので、(されないことも有り得ますが)後々、そのインパクトの大きさが歴史的に確定し、最終的な評価がなされることでしょう。

従いまして、果てしなく続くVUCAの時代は、記事の通り、「大きさ」よりも「強さ」がより一層、求められていると言えます。

お読みいただきありがとうございました。

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