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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論166」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~クラブマネジメント通巻第28号(2000.5.25発行)「予算のマネジメント」4~※名称等は当時、一部文章省略

(2)戦略策定プロセス

②ビジョン、ミッション、バリュー

前項の分析を受けて、ビジョン、ミッション、バリューを策定する。

ビジョンとは「この先どういう企業になることを目指すのか」、「どんなことで存在価値を示したいのか」、「他のビジネスやクラブとどこが違うのか」といった投げかけに対する答えである。

企業(クラブ)の未来のイメージやコンセプト、ゴールともいえる。

「先のことなど考えない」と言う経営者もいるが、それは考えつかないことに対する言い訳か、競争企業に対するカモフラージュのどちらかだ。

ゴールを描くことで、企業は向かうべき方向への推進性と連帯性を得る。

ミッションとは、ビジョンと現状とのギャップを埋める中長期的重点課題に対する解決策である。

ビジョンを実現するために「こうあるべき」と示すものがミッションである。

これはバリューと深く関係している。

バリューとは、その企業が「どんな魅力で顧客に評価されたいと考えるのか」「どのファクターを最も充実させたいのか」「顧客は何に魅力を感じて自クラブに関わるのか」といった問いかけに対する答えである。

基本を抑えることは大事であるが、全てのサービス要素を総花式に充実させ、経営を成り立たせることは難しい。

そこで企業は対象とする市場や顧客を絞り込み、そこに資源と整合するようにつくる固有のバリューを備えた「商品」を提供し、その反応を極大化させ、なおかつ効率的なコスト構造を築くことで独自のポジショニングを得ようとする。

そこでキーになるのがバリューである。

バリューは顧客にとっても企業にとってもまさに命そのものといえる。

バリューは文字通り、ミッション(使命)の遂行により命を得る。

~ここまで~

先に触れた、近年注目されているパーパス経営とはすなわち、上記3項目を強く意識して経営することに他なりません。

つまり、考え方自体は何十年も前から示されていたわけであり、その多くはこれまで単なる壁に貼り付けられたままのお題目に過ぎない結果になっていたということです。

現在は、SNSの進展により消費者のリアルな反応が顕在化しやすいほか、Z世代(1990年後半以降生まれ)の台頭による社会意識の変化などで、実態が違っている企業は支持されない時代になってきております。

当社は、理念と行動が一致しているので、歓迎すべき時代の波ですが、多くの業界企業にとっては、パンデミックうんぬんに関わらず、苦しい時代の到来だと思われます。

本日もお読みいただきありがとうございます。

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