8月15日(木):「カスタマーハラスメント対策」法整備による抑止へ
昨日はカスタマーハラスメント(顧客による迷惑行為)対策の整備や外部に向けた公表などが広がってきた旨を取り上げました。
具体的には百貨店の高島屋、コンビニ大手のローソンがカスタマーハラスメントに対する基本方針を取りまとめて、それを外部へ公表しています。
このように大企業が方針を明示して外部へ公表していくことで社会全体へ先鞭をつけることになるので、これは望ましいと思います。
あとはこれらの方針や対策に則り、実際のカスハラ行為に対して明確な対処がなされ始めると、よりいっそうカスハラ抑止への意識も浸透していくはずです。
この点は迷惑行為の防止という観点で、車における「あおり運転」を規制していく流れと類似した歩みを辿っていくことにはなるでしょう。
あおり運転も痛ましい事故を契機に問題提起がなされましたが、カスハラでもそれを苦にした自殺や精神疾患が増加してきたことで問題提起へつながっていった経緯があります。
あおり運転では問題提起を受けて、そこから法整備が進んでいきました。
そして法整備に基づき、その後に発生したあおり運転の事象に対して罰則が適用されていくことで、社会全体に浸透していった通りです。
それによって法整備以前と以後を比較すると、あおり運転への抑止力は高まった状態になりました。
カスタマーハラスメントもこれからそのような道を辿りながら、小売やサービスの現場などを中心に迷惑行為の抑止へつながっていけば良いと思っています。
サービスデザイン原則も2017年にアップデートがなされ、それまでの「顧客第一主義」から「人間中心」への転換が図られました。
この人間中心には働き手も含まれており、提供者側も気持ちよく仕事やサービスができる環境づくりが前提になっていくので、カスタマーハラスメント対策によって、それが整えられていけば良いですね。