「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論165」
みなさん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌(元々はクラブマネジメント誌としてスタート)のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。
~クラブマネジメント通巻第28号(2000.5.25発行)「予算のマネジメント」3~※名称等は当時、一部文章省略
(2)戦略策定プロセス
予算に先立つものはまだある。
それは戦略だ。
戦略がなければ事業は成り立たない。
通常、戦略は中長期の経営計画として表される。
以下に、その策定プロセスと各段階ですべきことをまとめる。
①外部環境分析と内部資源分析
よりよい戦略を案出するためには、まず現状を事実ベースできちんとつかめていなければならない。
外部環境と内部資源の現状把握が甘ければ、分析や未来予測、仮説立ては自然にいい加減なものとなり、さらにそれらに基づいて案出される戦略は経営者の自己満足の表明、つまりは赤字企業になるためのシナリオとなってしまうことが必然である。
十分な外部環境分析(環境分析・競合分析・市場分析・顧客分析)と内部資源分析(自社分析)が必要である。
ここではより多くの情報を収集すること、特に自社・他社を問わず現場に足を運び、自分の眼と身体で情報を収集すること、そしてその中から自社に大きく影響を与えるものを探し出すこと、問題を発見、特定し、課題を抽出すること、さらにそれにどう対処したらよいのか、対処後にどんな姿になろうとするのか、と考えることの重要性を指摘しておくことだけに止める。
~ここまで~
上記の内容は、本当に伝統的かつ古典的なプロセスの説明ですが、現在も基本的にやることは一緒だと思います。
重要なのは、時代の流れの中で、どのように捉えるのか、どのように分析し、自社の戦略に反映させていくかという点になります。
万年赤字企業に見られる体質は、特に自社の分析を過大評価していたり、悪い結果を見過ごし、良い結果のみを見るといった傾向があります。
これは個人にも言えることであり、結果を出している人は、自分自身を冷徹に見つめているのに対して、出していない人は、自己評価が他者評価よりも高い傾向にあることは、長年、人事関係の業務を経験してきた実感として感じることです。
自己肯定感が高いことは、良い一面がある一方で、客観評価を濁らせる可能性があることも常に意識しておく必要があるでしょう。
本日もお読みいただきありがとうございます。