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6月27日(火):宮崎のシーガイアが事業再生完了
先週の日経MJには宮崎県の大型リゾート施設「フェニックス・シーガイア・リゾート」を運営するフェニックスリゾートが13年ぶりに黒字化した旨の記事がありました。
紆余曲折を経て13年ぶりに黒字化して事業再生が完了したのは、無関係の人間ながらに嬉しかったですね。
私は今から15年ほど前には仕事で宮崎へ足を運んでいた時期があり、当時もシーガイアのことはいろいろと耳にしていました。
シーガイアは1993年に第三セクターとして設立され、バブル崩壊後には巨額負債を抱えて2001年には会社更生法の適用を申請しました。
そこから一時は大幅なコストカット等で2010年は計上黒字を実現するも、そこで鳥インフルや火山噴火の影響などで観光客が減少して再び赤字に転落した経緯があります。
その後、現在の運営主体であるセガサミーホールディングスが完全子会社化をして富裕層路線に切り替えて粘り強く再建を進めて現在にいたったのは、傍目にみても頭が下がります。
この間も会員制度「シーガイアプレミアムメンバーズクラブ」を立ち上げて来館の平準化をしたり、日本で一番美味しいリゾートを標榜して1泊5食付きプランを打ち出すなど、運営面での創意工夫も秀逸です。
コロナ禍では他のリゾートホテルもマイナス影響を受けたなか、シーガイアはこの時期に国内需要を掘り起こしてメンバーズクラブの会員数を倍増させるなど、ピンチをチャンスに転換したのは見事でしょう。
これまで様々な外的要因に左右されてきたシーガイアだけに、そこから培ってきたタフさや柔軟性が活きているのかもしれません。
私も少なからずコンサルティングに携わる身として、事業を再建・再生させていく大変さは分かるつもりです。
だからこそ苦しい中で尽力し、シーガイアに関与してきた方々には、ただただお疲れ様と言いたいですね。
事業再生の目処が立ったことで、今後は打ち手の幅も広がっていくことでしょう。
より積極的な攻めの姿勢で様々なチャレンジも可能になるでしょうから、次のフェーズでの展開にも着目していきたいと思います。
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