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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論561」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第16号(2005.1.25発行)「アジア・オセアニア市場の現状」1~※名称等は当時、一部文章省略

フィットネスクラブ市場の拡大は世界的なトレンドとなっている。
本稿では2004年10月28日から3日間に渡って開催された第3回IHRSAアジア・パシフィックフォーラムで共有されたアジ・パシフィック地域の業界状況をレポートする。

アジア・オセアニア市場のトレンド

「フィットネスクラブ」というだけでなく、「どんなクラブなのか」「ターゲットは誰なのか」といったことを明確にしたクラブが登場してきている。
また、世界的に進出している大手チェーンがフランチャイズで展開を進めてきており、市場の成長率が高まってきている。

グループエクササイズやパーソナルトレーニングに焦点を当てるクラブが多く、グループエクササイズではヨガが注目されている。
グループサイクリングも定番プログラムの1つとしてほとんどのクラブで導入されている。

アジア地区のフィットネス市場は黎明期にあり、人材の育成(資格認定)や確保、生活者へのフィットネスの啓発が課題となっている。
また、業界団体がある国が少なく、今後、市場動向を把握していくためにも、各国に公的な産業団体の創設が求められている。

※各国の市場データ

・日本
人口1億2,700万人、クラブ数1,900、参加率3%弱
・台湾
人口2,250万人、クラブ数400、参加率3%弱
・香港
人口670万人、クラブ数150、参加率3%弱
・韓国
人口4,800万人、クラブ数200、参加率データなし
・中国
人口12億8,000万人、クラブ数200、参加率1%弱
・オーストラリア
人口1,950万人、クラブ数1,400、参加率10%弱
・ニュージーランド
人口400万人、クラブ数300、参加率5%弱

~ここまで~

アジア・オセアニア地域の現在の市場データが手元にない為、純粋な比較はできませんが、日本以外の市場は少なくとも記事の時代より参加者が増えていることは言えるでしょう。

一方で、日本の2021年市場データ(フィットネスビジネス誌調べ)を見てみますと、人口1億2,570万人、クラブ数6,757、参加率3.45%となっております。
従って、人口は微減、クラブ数3.5倍強、参加率微増という評価になります。
この数字をどのように捉えるかは、人によりけりというものの、クラブの増加数に比べて、参加率の伸びが低いと言わざるを得ません。
もちろん、様々な業態の小型クラブ開発が主流となってきたことも要因ですが、既存クラブがそのままの会員数を最低限維持できていれば、クラブ増加分の会員数が純増されているわけであり、単なる顧客の横移動に留まっていると見なすこともできます。

3%産業と言われて久しい業界の実情がこの記事からも分かります。

お読みいただきありがとうございました。

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