認知症の父にできること。

父は認知症だ。

いろんなことを、忘れてく。

言葉が思うように出てこない。

本人も、周りも、もどかしくなる。

いちばんもどかしく思うのは、
きっと父だろう。

周りは父を、憐れむ。
かわいそうだと思う。

母は父に手厳しい。

みんなそれぞれ、
いろんな思いを持つ。


わたしはエイブラハムに教えてもらったから、
父の笑顔を想像する。

父の気持ちが楽になっていくことを
期待する。

そして父は本当に、
父にとっていちばん楽な道を進んでるんだ。

父にとって
いちばん心が軽くなる方へ、向かってる。


わたしにはそう見える。


だから父に伝える。


大丈夫だよと、伝える。


みんながどう思っても気にしないで。

父はちゃんといい方向へ行ってるのだから。


みんなの気持ちじゃなくて、
父の気持ちが大事なんだ。


父の笑顔を信じてる。


父が笑っている姿を見てる。


わたしが父にできることは、
心配じゃなくて、

信頼することだ。