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詩)春まち詩(うた)

植え替えた小さな球根が
芽を出し花を咲かせるか
心配ばかりして
小さなひとの子は
花壇の前を行ったり来たり

それを見かねた冬の精は
静かに語る

春に向け眠る花の子夢を見て
花が咲かずとも
葉を伸ばし生き生きと
輝くその姿をご覧あれ
逞しき生命の力、
いつかの春には
大きな花を咲かせよう
夢を叶えた姿は
どの花より力強く輝くだろう

冬の精の優しい言葉に
ひとの子は目を輝かせ
花が咲かなくても
綺麗な葉っぱが見れる
どんな姿か楽しみだと
笑顔の花を咲かせて
春が来るのを待つ楽しみを知った

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