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#113 つり針と糸を授ける
魚ではなく
つり針と糸を授ける。
指導的な立場として
だれかに質問されたとき
わたしが心掛けていることです
魚をあげちゃうと
その場の解決にはなりますが
質問した人が自分で
課題を解決する、というのを再現できません
だれかに依存する関係性は
仕事場においても
最も忌むべきと思います
具体的には
・口頭だけではなく資料を提示する
・既存の資料を再活用してもらう
(例)
「あの資料、持ってるでしょ、そこに書いてあるんだよ」
「えっ、、、、持ってきます」
(二人で音読して)
「これ、このことを書いてあったんですね!!!」
(わたしは「人間は文字を読まない」も信条です)
(既存資料すべてを読解している人は、稀有な存在です)
・理解の一助になりそうな、エピソードを共有する
・理解ができたか、要約してもらう
・自分の言葉で要約してきたら、おもいきり承認する
(例)
「じゃあ、この場合は、こういう理解でいいですか?」
「そう!」「そうよ~」「そういうことよ~」
あと
聞いてきた人の様子を観察すると
すごくわかった!っていうときは
「あっそうか」ってつぶやきが出たり
キラキラした目で見つめ返してくれます
ただただ説明するだけでなく
質問者を観察しながら
必要な言葉を入れ込んでいく感じ
その人にとって
どんなレクチャーが
つり針や糸になるのか
こちらにはわかりませんから
手探りで見せていって
よさそうなものを取り出して広げてみせる
わたしにとって「指導」とは、そういう
セレクトショップみたいな空間で
性に合っています
これから書くことは
ほんまにいやらしい
人から嫌われることでしょうが
ひるがえって
魚を授ける人の心理は
「すごいって言ってほしい」
「いつまでも頼ってほしい」
「必要な存在であり続けたい」
自分を自分で満たせない
不幸な人です
申しわけないが
よそでやってくれ
と思います。