【組織論】成長とレジリエンスを可能とするカルチャーと制度
UB Venturesが運営する起業家のためのソーシャルクラブ「Thinka」。
今回は先日開催された11月のMonthly Thinkaの模様を一部お伝えします。
Thinkaとは?
ThinkaはUB Venturesが運営する起業家のためのソーシャルクラブです。
アーリーステージのスタートアップ起業家が集い、自らの課題・体験をシェアし、共に学ぶ場として2019年から運営しています。
成長とレジリエンスを可能とするカルチャーと制度
今月のテーマに関して、
エッグフォワード株式会社/代表取締役の徳谷智史さん
をゲストにお呼びして、初期フェーズにおけるMVV設定のポイント、事業開発と組織づくりのバランスのとり方について伺いました。
創業初期のスタートアップにとって、目の前のプロダクト開発や事業づくりと、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の策定や浸透、カルチャー形成といった組織づくりのバランスをどのように取っていくのかは悩ましいテーマです。
特に初期フェーズにおいては、MVVよりもとにかく目の前のプロダクト作りに集中した方が良いのではないかと考えがちです。
しかし、徳谷さんはMVVをベースにした経営(MVV経営)を重要視し、「会社の存在意義と未来=ミッション・ビジョンの設定から始めよ」と強調されます。
そもそも、ミッション・ビジョン・バリューとは何でしょうか。
徳谷さんは、次のようにMVVを定義します。
このように、MVVは「会社の存在意義や未来と、それを実現するための価値観や行動指針」を明確にするものです。
徳谷さんはMVVと事業の関係について、常にMVVが上位概念にあるべきだと強調します。
スタートアップの事業は日々改善の繰り返しで、ピボットが必要な場面もあります。しかし、改善を繰り返す中で、MVVという上位概念がないと「何を目指してやっているのか」「自分たちの存在意義は何か」という拠り所がなくなり、メンバーの離脱や組織崩壊などが起きてしまうケースが多々あるからです。
MVVの策定後は、事業がミッション・ビジョンを実現するための手段として合致しているか、バリューが事業成長につながっているか、事業とMVVを照らし合わせることが重要です。
MVVとの整合性が取れていない事業を続けていくと、組織崩壊の可能性が高くなるだけでなく、スタートアップとしての求心力が弱くなり、採用も苦戦しやすくなります。
ピボットによって大きく事業を転換する場合には、改めてMVVを再定義し、策定したMVVと照らし合わせて事業を位置付けることが必要となります。
まとめ
初期フェーズでは、目の前のプロダクト開発や事業づくりに集中しがちですが、組織を0からつくっていく上で、会社の存在意義と未来を定めるミッション・ビジョンを設定し、それを実現するために価値観や行動指針となるバリューが定義されることが重要です。
ユーザベースをはじめ、これまで数百社で人財・組織開発を支援されてきた徳谷さんは、MVVの中でも、まずはミッション・ビジョンを上位概念として設定し、そのミッション・ビジョンを実現するための手段として事業を位置付けるべきだと仰いました。
今回のセッションでは、最初にMVVを策定し、会社の存在意義や未来、それを実現するための価値観や行動指針を明確にすることの重要性について、Thinkaメンバーで共有することができました。
次回のMonthly Thinkaは12月末に開催予定、レポートは1月上旬にリリース予定です。
Thinkaとは?
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UB Venturesは、SaaS・サブスクリプションモデルのスタートアップへの投資に特化したベンチャーキャピタルです。
2018年のファンド立ち上げ以来、20社を超える企業への投資を行ってきました。スタートアップへの支援を行う中で、単に資金を提供するだけでなく、リアルな事業経験に基づいた「SaaS起業のナレッジを提供する」ことが、私たちの強みであると考えています。
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執筆:飯塚 大智、西谷 崇毅 | UB Ventures インターン
2021.12.07