劇場版モノノ怪 唐傘 見てきた
※内容、設定のネタバレ含みます
はてさて旦那さんとうきうきと見てきました。
劇場版モノノ怪 唐傘
4月から前売を買い、とても楽しみにしておりました。
感想から言うと
勿体ないと勿体ぶるの共存で難しい。
このモノノ怪は元々2008年にTVシリーズだったものが、クラウドファンディングにより劇場版が制作されたもの。
クラウドファンディングにお金を払った人達はTVシリーズの「モノノ怪」が大好きで、新たな物語を見たい人達だろう。
しかしクラウドファンディングが成功し、いざ制作が進んでいた時にメインキャラクターのCVが色々あって交代になり、新たな薬売りさんになった。
(個人的には、この交代劇に関しては運営の英断だと思ってる。女性の救済をテーマにしてるのにあれはいかんと思うし、素直に見られない無理)
劇場版新作でキャラクターデザインも少し変わった。
声も変わった。
でもきっと皆、TVシリーズの薬売りさんだと思ってることだろう。
でも違ったんだな、これが。
監督によると「TVシリーズの薬売りが仮面ライダー一号なら劇場版の薬売りは仮面ライダー二号」なのだそうだ。
つまり、TVシリーズの薬売りと劇場版の薬売りは別人ということ。
なら仕方ない。TVシリーズと見目が変わろうが、退魔の剣抜いた後なんて全くの別人であろうが、劇場版の方が能動的に動き、人々を助けようとしている風に見えようが仕方ない。
だって別の薬売りさんなんだもの。
監督によると17年前から構想していたけれど、退魔の剣は実は64本あって、それぞれに薬売りさんがいる。世の中にモノノ怪がはびこれば、たくさんの薬売りさんが同一世界線上に存在しうる、らしい。
だから劇中で、退魔の剣の説明する時に陰陽八卦やら六四卦とか何とか言ってたのか。いきなりTVシリーズでは言わなかったこと言い出して「え?何言ってんの?」ってぽかんとしてました。
まあこの辺の考え方はとうらぶの刀剣男士に近いのかしら?
でもね、この内容劇場版パンフレット読んで分かったことなんですよ。パンフレットやインタビュー読まないと全く分からない。
何となく「あ、モノノ怪だー。テレビの好きだったなー見に行こう」で見に行くと「……何か違うし」となりかねない。
劇場版の薬売りさんは「ほぅ…」とか言わない。めっちゃ走るし。
だから勿体ない。別人だと知ってる方が腑に落ちるのに。
そして三部作との事。
「唐傘」に登場する主人公の女性達には「ある意味の救済」がなされた、と言っても良い終わり方ではある。確かに唐傘についてはそれでいい。
でもさ、結局思わせぶりに出てきた天子様も、表から遣わされた2人(三郎丸と平基)も、フキも牡丹も「顔見せか?」程度で活躍せず終わる。結局なんだったん?あの水は?え?なんで三郎丸はあそこで絶叫してるの?乾いては駄目って何?
謎は謎のままですね、三部作だからか、勿体ぶるなあ。
映像はとても美しいし、背景美術も言わずもがな。主人公の2人カメとアサの大まかな心の移ろいも分かった。
要所要所に聞こえる水というか雨音も劇場ならではの聞こえ方で素晴らしいと思う。
最後の戦闘シーンも良かったと思う。音うるさいけど。劇場1番後ろの座席だったけれど、うるさすぎて耳塞いで見てました。
でもこれ劇場でリピートしたい?って聞かれると否、とこたえてしまう。
多分リピートしても勿体ぶる謎が解明される訳では無いからだ。単純にスッキリしない。
きっと顔見せ程度だったキャラが絡んでくるんだろうな。
そしてエンディング。長い。「Love Sick」が終わりサントラになってもスタッフロールは終わらなかった。それは正直構わない。「呪術廻戦0」も2曲流れてた。クラウドファンディングされた方のお名前も流さなきゃだし。時間はかかるだろう。
でもね、その間の映像が地下祭壇の祭壇を中心にひたすら上方からグルグル周回しているだけの映像はいただけない。ワンショットだ。
要は逆メリーゴーランド状態の映像がひたすら続く。すみません、無理です、酔うわ。
次回作の「火鼠」も見には行きます。行くけど、三部作見終わるまでスッキリしないのはやだなあ
パンフレットは金の箔押しで読み応えもあった。でもちょっと外見同人誌っぽいなって思ったのは内緒。
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