プロスピを振り返る野球シーズン2022⑤ートレード
2022シーズンのトレード情報
2021シーズンのトレード情報
そして以下の表が2022シーズンのトレード情報。
トレードが多いのはMLBを見るようになって憧れがあるからだが、NPBが自動FAを採用していれば、こういったトレードは多発するだろう。自動FAの世界でないにせよ、戦力を維持するためにトレードはしているが。
もし「自動FAであれば」を考えるため、現在FA権を保持している選手を調べてみた。
御覧のように、ロースター全体的にFAで流出することになる。野手は若返りが進み対応が可能だろうが、投手はそういうわけにいかない。先発リリーフ共に柱が抜け落ちる事となる。
この一覧を見るだけでも、野手の世代交代が上手くいっているのに対して、投手はまだ足りない事が伺える。この辺は意識したい。
今シーズンも一件ずつ振り返っていく。
一件目
トレードの意図
余剰戦力となっている高濱卓也の放出は前から視野に入れていた事。高濱自身に価値があるうちに放出してしまおうと、2021オフに敢行。
トレードの結果
一軍デビューを果たした羽鳥は無事戦力に。エース野元に次ぐ存在とも言える活躍で、チームの二位と日本一に貢献。
高濱も当然キャリアハイの成績。ファーストで115試合、セカンドで10試合に起用された。守備率.997はリーグ二位の成績ではあるものの、チームとして高濱が一塁のレギュラーである実情は一体どうなのか。ジャイアンツは首位と17.5ゲーム差離された五位に終わっており、高濱一人のせいではないがコンテンドするには足りないということだろう。
勿論高濱にとっては素晴らしいシーズンとなったし、高濱としては頑張っている。
二件目
トレードの意図
戦力整理の一つ。
トレードの結果
決して層の厚くない横浜投手陣で出番なし。スペック的にはMaxが153に達した。来季に出番があれば。
三件目
トレードの意図
セカンドを中心にしていた石川雄洋だが、中村奨吾がレギュラーになってから試合出場が激減。一塁や外野での起用中心となり、トレード対象となっていた。一方小野は、コントロールに難があるも球速はリーグでもトップレベル。大化けする可能性にかけた。
トレードの結果
小野郁は案の定コントロールに課題を残しwhipは驚異の2.10。今シーズンが一軍デビューで一つ階段を登れたが、一軍に残る事は出来なかった。
石川雄洋は開幕を一軍で迎えるも一試合のみの出場。昨年トレードでロッテから送り出した鈴木大地が141試合に出場しており内野の枠が少なかったとはいえ、出番は少ない。ここは手動で一軍登録するべきだったか。
四件目
トレードの意図
中後や公文が中継ぎに入る中、若い竹島などもチャンスをうかがう中継ぎ左腕のポジション。高卒二年目の内山などにも期待がかかる中、余剰戦力となっていた。前々から狙っていた喜多友也を獲得するため、田中健二朗クラスを放出(2021年度僅か6試合に登板)。
トレードの結果
セ・リーグ最下位に終わったヤクルトで最低限の仕事。被打率.299に被本塁打7本と神宮にめちゃめちゃにされている。同僚の成瀬の1.26を大きく上回る1.89という被本塁打率はとんでもない。左投手相手にも.276と打ち込まれ、竹下、児山、川原というレベルの低い左腕リリーバー争いを抜け出せなかった。
喜多友也はプロスペクトとして順調な滑り出しを見せた。
五件目
トレードの意図
2015シーズンに残した5試合 5.60 27.1回1勝2敗28Kという成績以降、主だった活躍が無かったかつてのプロスペクトを飼い殺しせずに放出。もう少し早く放出すれば双方に良かったと少し反省した。
トレードの結果
FA加入の則本昂大が8.12の打ち込まれ1勝止まりでファームに落とされる魔境で一軍登板0に終わる。セベリーノのを中心に又吉や野村、濱田がローテを組み、中継ぎも福谷、田島、堀尾、清といるため壁は厚かったか。森福が63試合に投げ77.1イニングを投げた上に10勝しているという謎の投手陣である。
六件目
トレードの意図
かつてのタイトルホルダーもキャリア全体で不遇な扱い。あおりを受ける中堅どころにつき出番は少ない。鋭い変化をするスライダーやフォークは一軍レベルで、Max151キロのストレートも健在。再建モードの日本ハムで出番を多く貰い、自身の成績もあげられれば良かった。
トレードの結果
再建モードに飲まれたか過去最低の数字に。被打率.331、被本塁打率1.66、whip1.92など散々な数字が並ぶ。QS率は12.5%で一登板のみ。
見事やりかえされてしまった千葉ロッテマリーンズ。高卒ルーキーを見殺しにする打線である。まさかと思ったが大嶺祐太を打てなかった。唯一のQSでHQSであった。
北海道リビルドモードファイターズ
数年前に陽岱鋼、昨年には大谷翔平がメジャー移籍した日ハム。宮西尚生が逆に帰ってきたとはいえ、戦力ダウンしているチームは再建へと舵を切った。
野手だと38歳の長谷川勇也が健在(.307)だが、陽の穴を埋めるべくロッテから獲得した37歳の荻野貴司は30試合.198に終わる。プロ四年目の福井雅史は打率.272、10本塁打と一人立ちしたがプロ三年目の広田は15打席しか起用されず。内野では西川遥輝が45盗塁記録しレギュラー格だが、山川雅紀と渡邊諒は長打力が不足で城島秀治は13本放つも打率は.236にとどまった。
そして正捕手の吉田裕太は打率.199と期待できない。
ここまでこのリーグで打低に悩むとどうにか抑えるしかないが、エースがいなくなった投手陣は非常に脆くなっていた。
上沢が181イニング投げ中村勝も142.2回埋めた。続いて吉川159.2、浦野123とイニング自体を埋める事には成功している。ただ見られる成績には届かず中村勝は5.36、浦野は5.20とローテーションを組むにはしんどい数字だった。
この負担を受けたのがブルペン陣である。鍵谷は34試合に登板し防御率7.46としながらも50.2回を消化。増渕も44試合に登板し6.07と打たれつつ69.2回投げた。仕事場が決まっていた宮西とクロッタだけは無難に起用されたが、乾真大に至っては36試合73.1イニング防御率5.40という始末。
この投手陣ではどうにも戦えず、大嶺祐太はもろ手を挙げて迎え入れられていた。期待に応える活躍が出来なかった大嶺、来シーズンは戦えるだろうか。
おまけ
トレード狂なので各地にロッテの選手がいる。
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