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プロスピを振り返る野球シーズン2022➀ー鶴井秀人

 投手編からいつも通り振り返っていこうと思いますが、完全試合を成し遂げた人がいたのでその選手だけで一本noteにします。

 2022シーズンに完全試合を達成したのは鶴井秀人。

 入団してから一軍で多くの時間稼働し、開幕投手も二度務めた経験のある中堅右腕。球威があるタイプではないが、カットボールとカーブを多投しつつ打たせて取るスタイル。2020シーズンにチェンジアップを覚え、投球の幅を広げてきた。


完全試合ハイライト

 5月2日の楽天戦、その時が来た。

 入団二年目から三年間ローテーション投手として回っていた鶴井は突如大スランプに陥る。カーブが見切られる中で甘く入ったボールを痛打されるケースが増え、プロ入り以来最低の数字に。
 結果2022シーズンもこの日が初登板。恐らくこれもプロ入り以来最遅の登板日である。

投球内容

1聖澤 遊ゴロ、見逃三振、一ゴロ
2藤田 見逃三振、遊ゴロ、三ゴロ
3レンドン 三ゴロ、遊ゴロ、空振三振
4ゲレーロ 遊ゴロ、空振三振、二ゴロ
5枡田→島内 一ゴロ、一ゴロ、三ゴロ(島内)
6鈴木大地 遊ゴロ、三ゴロ、一ゴロ
7ロザリオ 遊ゴロ、遊ゴロ、左フライ
8木目田→笹川 空振三振、遊ゴロ、空振三振(笹川)
9銀次 見逃三振、三ゴロ、二ゴロ

 以上の通り三振は7個。フライアウトも1つで、ゴロアウトが19個と持ち味を存分に発揮した投球だった。

 私も意識しだしたのは七回くらい。サクサクと抑えてはいたが、まさかという感じだった。

小湊と抱き合う
安楽さん??!!

細かい投球内容

 では、一球ごとのデータを見てみる。

 右打者への内角、左打者への外角のコマンドが優れていたことがわかる。ここに全体の半分以上を占めたストレートを投げこみ、攻めの投球だったことを伺わせる。
 変化球は、やはりカーブが半数。カットボールやチェンジアップといった半速球が甘くならないようなピッチングで、やはり好調だったと言えそうだ。

一年通して鶴井はどうだったか

 見事今季初登板で完全試合を達成した鶴井。復活のシーズンとなったか。
 結論から言えば復活は出来ず。一軍と二軍を行ったり来たりしながら、シーズンの終盤では出番が無かった。

 このように試合を作れない日が多かった。御覧の通り交流戦あたりまではローテーションに組み込まれていたが、段々と立場が怪しくなってきてしまう。

ある日の一コマ

 ある時は全球直球勝負なども試みながら、自身の強みを取り戻す登板を設けたりした。

最終成績

 最終的には9試合に登板し2勝5敗、防御率6.44。QS率22.2%HQS率11.1%という結果に終わる。毎試合イニングを投げるようにベンチは采配してきたが、本来の投球に近づくことは出来なかった。
 カウントが悪くなるとどうしてもカットボールやツーシームに頼りがちで、変化量の多いカーブの使い道も難しくなる。ストレートは通用していても、やはり一本では投げ切る事は難しい。
 若手の先発投手も台頭した今季。巻き返すのは簡単ではないが、エースだった頃に少しでも近づく投球を2023は見せたい。

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2014からの青春
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