NPBファーム組織ランキング[7位~12位]
引き続き7位から12位までのファーム組織ランキングにもお付き合い願います。ありがとうございます。
ファーム組織ランキングを並べる事は、Top100プロスペクトにどのように至ったかわかるようなところもあります。
ファーム組織が低くなると、プロスペクトと呼べる素材もそう多くは無いですが、Top10は最低でも紹介していきます。
※私が独断と偏見で決めたランキングです、あくまで参考程度でお願いします。(皆様考えてください)
※シーズンも終わり、各球団構想外のニュースが入ってきていますが、示す人数と選手は2024のロースターで算出しています。
※プロスペクトの基準は、一軍での起用が
200打席以内、100イニング以下、40試合登板以下、24歳以下(今期)。
7位 阪神タイガース
私の贔屓球団ですから、少々順位が高い可能性があります。
あれだけベテラン偏重と呼ばれた球団も22名のプロスペクトを保有。
また、それだけでなく今シーズンは小幡竜平や前川右京など虎党が期待する野手陣も経験を積み、コンテンダーとして長く戦い続けられる球団になれそうな予感もあります。
気掛かりなのは、投手陣の出力不足です。これまでタイガースは投手育成・復活に定評がありましたが、ここ数年はうまくいっている印象はありません。森木大智が何しているのかわからない人がほとんどでしょう。私もビハインドゲームに出てきて1イニングをヘロヘロなストレートで抑えて帰ってきてるなんて信じたくありません。
野手陣は長打力の担保がある程度効くレベルに素材が結果を残しつつありますが、投手陣は心配です。金村曉氏に帰って来て欲しいくらいです。
※遠藤成選手が構想外となりましたが、ランキングからは外しません。理由は「プロスペクトだから」です。
8位 オリックスバファローズ
パシフィックリーグ三連覇という偉業を成し遂げ、黄金期に入ったと思われた中でのBクラスに終わった2024シーズン。
吉田正尚、山本由伸と投打の要がチームを離れ、フロントもチームも危機感をもって補強を進めた印象でしたが、彼らの穴は大きかったです。
2024シーズンは順位が確定する前から、若手達の一軍起用を少しずつ進めていたバファローズ。既存戦力の底上げが急務だとの方針が示されたのでしょう。
一軍戦力が充実し連覇していた頃、ここぞとばかりに高卒指名を行ったおかげでプロスペクトは集まっています。後はその素材が開花するか否か。
基準外となった選手でも曽谷龍平や来田涼斗といったレギュラー候補が。
今年大きく崩れた投手陣の立て直しは山下舜平大など本人になんとかしてもらう必要もありますが、若手の底上げにも大いに期待したいですね。
9位 東北楽天ゴールデンイーグルス
前回ファーム組織ランキングを考えた際は最下位においた楽天。少しずつファームの全容が見えてきて、私の中では順位を上げています。
そして、この順位はみんな大好き安田悠馬がプロスペクトを卒業した上での9位。まだ楽しみな若手は眠っていると感じています。
早川隆久が着々とエースの階段を登る中、古謝樹というフロントスターター候補を確保。FA戦士やベテランが落ちてきている今、楽天は若返りが求められています。その点で、野手のプロスペクトの成長が感じられるのが良いでしょう。武藤は既にフロアがわかっている選手ですが、吉野や入江の高卒組がファームで結果を出し始めました。
スムーズにこの世代に移行できれば、強いチームになりそうです。
10位 広島東洋カープ
人数でいえば25名のプロスペクトを保有しているものの、人数程層の厚さは感じられません。シーリングを見た時に名前が挙がる、つまりプロスペクトらしいプロスペクトを保有していると判断し、10位になんとか残ったという印象です。
斉藤優汰、田村俊介、内田湘大はシーリングが高いと思います。ここにフロントスターター候補の常廣が並ぶ形。佐藤や前川が球界を代表するクラスになるとは現時点では思えませんが、チームに貢献してくれる可能性は高いと感じています。
11位 中日ドラゴンズ
プロスペクト保有数は25。一方で、若手はそれなりに一軍で出場機会を得ましたので目ぼしい選手はファームには少ない印象です。
もっとも、出場機会を得たからといってその数字が充分であったかは別の話で、規定打席に到達している若手が少ない以上、投資をしたと胸を張れる状況ではないでしょう。
ブライト健太と鵜飼航丞が年齢によって、石橋康太が打席数によりランキングから外れましたので、組織ランキングを落とした形です。フロアが担保されている打のトッププロスペクトは来年も球団内ではプロスペクト扱いで起用するべきでしょう。
福田、松木平という今年ファームで結果を残した選手に、シーリングを期待できる仲地を加えた投手陣は大事に育てていきたいところです。
12位 東京ヤクルトスワローズ
当方の判断基準で僅か17名しか数えられなかったスワローズが、ファーム組織ランキングでは最下位となりました。
内山壮真、長岡秀樹、武岡龍世、濱田太貴など起用されている選手がいる事も理由の一つですが、各球団に1人はいるトッププロスペクトが残念ながら私の中で(基準内で)は見当たりませんでした。
投打共に若手が基準を超えて一軍での出場機会を得ていますので、保有人数が少ないのは仕方ありません。しかし、北村と澤井が起用すらされず彼らの大事な時期も過ぎつつあるように思います。
そもそも、若い内野手が外野のオプションを仕方なく付けるような起用がファームで続いている以上、充分な選手層があるとは言えません。
投手ドラフトを続けた結果がこの惨状に繋がっているとヤクルトファンの方が嘆いている印象で、それは私もランキングを作っていて納得しました。
編集後記
私は、基準を満たしている選手は皆プロスペクトだと思っています。
年齢の面が大きいですが、打席数等を含め満たしていれば皆希望だと思っています。
MLBと比べ規模が小さいので、各球団のランキングの後半はプロスペクトと呼ぶか怪しいという感想は出てくるかと思われますが、スカウティングスケールで考えた際、下限40に収まっていればプロスペクトと称してよいと私は考えています。
7位から12位のランキングを見て、2023シーズンに優勝した2チームは若手も多く起用しての栄冠であったので納得でした。
イーグルスは改善傾向、ドラゴンズもチーム全体が若いので理解が出来ます。
しかし、カープやスワローズに関しては一軍に若手もおらず、プロスペクトの層も薄いと感じました。
カープは2024シーズンはただただしんどい凋落っぷりでしたし、スワローズはここ2年間停滞しています。
血の入れ替えとはよく言われますが、ちゃんと新しい血を加えられているか厳しく見る必要があるでしょう。スワローズなどは嫌でも現有戦力の放出はしなければなりませんし、ドラフトで有力な選手を多く獲得する姿勢を見せなければなりません。
プロスペクトランキングTOP100はドラフト前に出すんかい的な感じは自分でも思いましたが、ファーム組織ランキングはドラフト前に出すのも悪いもんじゃないな、と思いましたね。