[NPB]ファーム組織ランキング(2023夏)
MLBのファーム組織ランキングが発表された。なので私も考えたくなった。そう、NPBのファーム組織ランキングである。
市場規模、ファーム組織の規模、マイナーオプション、選手の流動性と何もかもが違うNPBで考えるのは無駄な気もするが、無駄を考えるのが趣味であり娯楽なので、一人の野球ファンの戯言を書き連ねたい。書きたいと思った時に書くのが健康状態に良いと思われる。
ファーム組織ランキングとは球団が保有するプロスペクトを様々な視点から判断して定めていく。なので今そのチームが強いかというよりは三年後、五年後に黄金期を迎えられる可能性と言った方がよいだろうか。
まず最初に、プロスペクトに該当する基準を定めておきたいが、ここにはブレがあるので幾つか基準を置いておく。
☆シンクタンクDELTA社の基準(外国人枠対象選手は含めない)
・24歳以下、100イニングまたは50試合登板未満、300打席未満
☆NPB新人王基準
・支配下五年以内、30イニング以内、60打席以内
☆MLB新人王基準
・50イニング未満、130打数未満、アクティブロースター45日未満
この3つの基準を軸にはするが、一軍の順位や今年にかける球団の本気度など今年野球を見てきて感じたことも反映(打席数がオーバーしていても再建期間なら基準に準じないなど)して考えてみた。
NPB最新のファーム組織ランキング(8/25)
さっそく発表していこう。独断と偏見が詰まったランキングだ。
半日くらいは考えたが、独断が詰まっているのでそれぞれ、プロスペクトに該当すると判断した選手を紹介しながらランキングの説明をしていきたい。
1位・ソフトバンクホークス
この順位付けは正直悩んだ。NPBで唯一四軍まであるチームがこの位置に来るのは当たり前なのである。まあ、でも見てよ。
ホークスの若手はざっとみてこんなもの。7月17日に支配下登録された木村光を含めて、楽しみな投手が多い。大津亮介はルーキーながら奮闘しているし、スチュワートJRはやっと一人立ちした。
尾形崇斗のボールのキレは以下の動画で見てワクワクした。
野手陣に目を向けても、生海や笹川吉康は一軍で試せるレベルになっているし、水谷瞬や井上朋也もあと数年で上げてこれそうな成績をファームでは残している。
紹介しているリチャード、野村大樹、野村勇、増田珠、正木智也とこの辺は一軍でも起用されている選手達。リチャードと正木智也はいまいち結果が出ておらずチームとしても苦労をしていそう。
ただ一方、野村大樹に野村勇は結果が出ている。長打力や走力に魅力があるこの二人は必ずチームの力になる。何もみんな柳田になれと言っているわけではない。(問題なのは首脳陣がそう思っていそうなところである)
イヒネイツアは試合に出たかと思えば行方不明だし、「九鬼隆平までソフトバンクかよ」と嘆いた日も遠くなってしまったのだが、潜在能力というのは忘れることはできない。頑張って欲しい。
今回はW野村をプロスペクトと考えるなら、という仮定でホークスを一位にしたところもある。それぞれに言及はしないが十代の外国人達が所属することもランキングに少なからず影響した。
育成外国人たちは徐々に階級を上げながら出場機会をこなしているが、彼らの天井は計り知れないわけで、現在四軍の下位打線で出場するオスーナが四年後20歳でどうなっているかなどプロスペクトについて考える楽しみを与えてくれる存在でもある。
2位・読売ジャイアンツ
三軍まで運用している読売ジャイアンツ。FAで大物選手を獲得するチーム運営が有名だが、近年は育成にも力を入れているとはっきりとわかる。
洗い出してみたプロスペクト達。今年ブレイクした秋広優人も経験という意味ではまだ若手なのだが、デビュー済みという判断で。投手で言えば田中千晴や船迫大雅なんかもそう。ルーキーでも既に戦力として起用されていると判断した。
二年目の山田龍聖は二軍でのスタッツが上々。奪三振率のポイントが高い。三軍で起用されている高卒一年目の田村朋輝はかなり評価が高いらしい。まだ19歳で156㌔を計測したとの話もあって、確かにこういうのをプロスペクトと言うのかもしれん。
野手に目を移せば、私が巨人をこの位置につけた理由がわかるだろう。ルーキーイヤーの浅野翔吾と萩尾匡也は順当に一軍デビュー。まだ一軍の戦力としては足りないがファームで結果を出し一軍で起用されるというプロセスを一年目にこなす事が出来た。これで十分で、梶谷や丸といったベテランが退団する頃に出てくるという循環が上手くいけば、巨人の黄金期が来るだろう。
二軍で起用され続けている菊田拡和にもうひとこえ来て欲しい増田陸などいわゆるソリッドな活躍を求めたい選手も充実。
ソフトバンク同様ティマとデラクルーズの二名もいつか一軍で見たいところであるし、野手陣の充実っぷりが巨人をプロスぺ大国に見せている。
3位・阪神タイガース
阪神ファンが選定したプロスペクトランキング三位は阪神。もちろん贔屓目に見ている。
ただ、贔屓目に見ても結構楽しみなファームシステムなのだ。鳴尾浜から尼崎への移転も控え、二軍は活気づいている。
かつて投手のトッププロスペクトであった桐敷拓馬と村上頌樹が一年で平均球速を五キロあげる魔改造を受けて一軍定着。平均球速が142とかだった投手が一軍で150投げている。なんなんだこれは。
見方によれば、西純也や及川もプロスペクトに含む人もいるだろうが、私としては既にメジャーレベルの選手と捉えているので含まない。
和田二軍監督に推されまくっている鈴木勇斗、一年目ながら素材としては超高校級とされていた門別啓人、次なるエース候補になった森木大智などボールの強さに重点を置いたスカウティングが花を開きつつある。岡留英貴は堂々の一軍デビューを果たし恐らく後半戦の大事な戦力になる。
野手陣も層は厚い。今年のルーキーからは森下翔太が一軍でバリバリ活躍し、高卒の井坪陽生にファンは夢を見ている。育成指名からは野口恭介がわけわからんペースでホームランを打ち支配下登録が待ち遠しい。
根尾の148キロにタメを作ってガツンである。球団は野口恭介を早く甲子園に連れてこい。これまで野手のプロスペクトだった井上広大と前川右京もファンは忘れておらず、物になって欲しいと願っている。高卒野手は時間はかかるがポテンシャルだけで飯が食える。阪神としては珍しく長打力に期待できる若手なので来年でも再来年でもいいから一軍に定着して欲しい。
他には、打撃守備共に評価の高い二年目捕手中川勇斗がファンの間ではお気に入りなようだ。一年目から非凡なものを見せていた打席を、早く一軍レベルで見たいところだろうか。
後は小幡竜平、遠藤成、高寺望夢の三人か。小兵タイプだがそれぞれ逆方向への長打も増えてきた印象で現在の社会人二遊間に割って入って欲しい。君たちの方が先が長い。
このグラスラ↓とか遠藤の魅力が溢れている。(動画はバット投げのやつ)
4位・西武ライオンズ
4位に選定したのはライオンズ。森友哉の流出、山川穂高の不祥事に元より選手が残留してくれない風土も相まって選手層が厳しい西武ライオンズ。
しかしその中で再建期間に上手く入れた印象がある。怪我の功名か。
一軍の試合に数多く出場している選手も含めたが、Aクラスに入れなさそうなチームだし再建期間という事で起用している点を考慮している。
青山美夏人は抑えシチュエーションでも登板しているルーキー。既にファームの選手ではないがどちらにせよ来年が勝負と思われるのでリストアップ。
森の後釜を狙う古市尊、古賀悠斗は現時点でアッパーは期待できないが堅実な戦力にはなってくれそう。牧野翔矢も含めて競争となりそう。
一軍と言う意味では、渡部健人、若林楽人、鈴木将平、長谷川信哉、愛斗はそれなりのペースでスタメンに名を連ねている。華のあるアスリートタイプが多い西武ライオンズ外野陣は上手く成長曲線に乗れば楽しみな存在。そしてそこにゴールデンルーキー蛭間拓哉が加わったわけで、未来は明るいと思う。夏場の蛭間の爆発を見れば、春先攻撃力の低さに頭を悩ませながらも蛭間のデビューを遅らせたのは全てにおいて英断だったのではないだろうか(タンキングも成功しているし)。
※追記【サービスタイムマニピレーションか?】
5位・ヤクルトスワローズ
二年連続優勝も今年は沈んでいるヤクルトスワローズ。ただ主力が年を取ったわけでも無いのでまた来年巻き返すことが出来るチームだろう。
阪神ファンなので(テレビで)見ていたが山野太一や阪口晧亮は期待できるか。山野は二軍のスタッツがまあまあ。阪口に至っては横浜のプロスペクトだった事を窺えるボールを投げていた。1イニング阪口は楽しみだ。
TBから補強したエルビン・ロドリゲスはマジモンのプロスペクト。年齢を考慮すればまだ伸びしろがあり、凄いもんを引っ張ってきたなと言うのが感想。
ルーキーながら来年のレギュラーも視野に入るのは北村恵吾と澤井廉。大卒という事もあるがそれにしても体格が良く、二軍では敵なしのバッティング。山田哲人に代わって試合に出ている武岡龍世やフレッシュオールスターなどでも存在感を見せた赤羽由紘も楽しみ。私見ではあるが赤羽は去年よりも体付きがしっかりしたイメージがあり、これから出てくるのでは。
6位・千葉ロッテマリーンズ
2025年構想があったロッテ。井口監督が退任した今、その構想がどうなっているのか知らないんですけど、まあ2025まであと二年?この二年でどれくら底上げが出来るのだろうか。
大型右腕の菊地吏玖がロッテのNo.1プロスペクトだろう。多くの投手を運用しながら首位争いをするチームにおいて明確にファームの選手と断定することは難しい。なのでアッパーに期待出来そうな大型選手のみの選出となっている。
池田来翔と山本大斗はロッテの有望株。友杉なんかも若手なのだろうが、池田と山本はリーグを代表する打者になる可能性を秘めている。もしかしたらこの二人でおつりがくるというか、ファームランキングがガラッと変わるレベル。
7位・広島東洋カープ
一軍のスタメン全員30代で話題となった広島。これは若手がいないと収拾がつかない状態になるのだが、その点はどうなのだろうか。
ざっとこんな感じ。投手三人は一軍でも投げている。特に森翔太の評価は高く、ローテーションに組み込まれそうだ。
守備力を中心にアピールが続く矢野雅哉、攻守の成長が見られる二俣翔一、甲子園からずっと注目を受け続ける韮澤雄也というようにそれぞれが違った魅力を持ちアピールが続く。セリーグファンなので彼らの出場試合数をなんとなく把握しているのだが、徐々にステップアップ出来ていると感じている。
羽月とか大盛とかとは違うタイプでいくならば中村健人や中村奨成の活躍は欠かせない。結局長打は正義なので。いつまでも秋山翔吾や田中広輔の謎長打に頼っていてはいけない。
↑難しいんだなあと思う記事。ただ見かけの数字だけでは測れないなと。
※追記・2022ドラ1の斉藤優汰思ったよりいいな。
8位・中日ドラゴンズ
グラウンド内外で明るい話題の聞かないドラゴンズ。ちょっと辛い。
前人未到の傍若無人なファイアーセールによって若手大国となったドラゴンズ。ここは評価に値する。退路を断って再建モードへ突入したわけだ。(トレードで獲得したのは若手ではなかったんですが)
立浪監督がぞっこんだった田中幹也が怪我をしてしまったのは不運。彼とドラフトの是非は試合に出られる状態になって評価されることになる。
根尾昂をどうにかしてくれ、というのがファンの悲痛な叫びなのだろうが戦力と言う意味では松山晋也、仲地礼亜の二名が一軍を経験し松山に至っては150を超える速球を武器に勝ちパターンに食い込めそう(使われ方が雑、球種が少ない、そもそも勝ち試合は無い)。
野手に目を向けると郡司の放出と木下の怪我によって石橋康太に出番が巡ってきた。交流戦くらいの時期からスタメンマスクに入り、正捕手としての育成をしていきたいところ。
パワーが不足しがちの打線は細川成也がある程度担保したが、細川のこのサプライズは中日の今季の希望となっているし、年齢的にはプロスペクトの段階なだけにいい現役ドラフトとなった。追随する選手が待たれるが内野手では石垣雅海、外野ではブライト健太と鵜飼航丞が最近は一軍では起用されている。この辺には粗さが目立つためプロスペクトとしての価値がまだ見い出せないと思いファームランキング8位という位置づけなのだが、中日にとって欠かせない有望株である事に変わりはない。
ロマンとしては物足りないのかもしれないが福本悠真、三好大倫、伊藤康祐といったあたりも戦力としていきたい。他の選手との兼ね合いもあるのだろうが、大島洋平が年齢に抗えなくなった時に慌てても遅いわけだしチャンスを分け与える必要があるだろう。
石川昂弥は既に主力と判断し反映させなかったが、中日球団が一番に推すべき選手ではある。他にも村松開人だったり龍空などは、根気強く起用されている印象。龍空の打席はちょっと見ていても仕方がないレベルだったりするのだが、守備力の強みはあるしまだ若い。
社会人、大卒、高卒とあらゆるカテゴリーからドラフト補強した中日が、どのようなバランスで育成していくかは注目だろう。
9位・日本ハムファイターズ
清宮、万波、野村が主力へと成長。ノンテンダ―事件やら「今年は優勝を目指さない」発言やらちょっとどうなん?というイベントもありながら、やりたい事は明確にしていた日本ハム。
新庄一年目のトライアウトによって誰がファームの選手なのかわけがわからなくなっているのだが、取り敢えず選出。
キビタキビオ氏がNHKの球辞苑で「日ハムには各選手にカルテがある」と発言していたが、本当にチームで統率が取れているのか今現在は甚だ疑問。
若手だらけのロースターの中で絞ってみた。一軍戦力となっている野手が多いため投手中心の選出。野手で唯一選んだ奈良間大己は、一軍デビュー当初は「こいつ一軍レベルじゃねえ。。」と思ったものだが適応して来た。日ハムの二遊間に安定したピースがハマるかもしれない。攻守ともに伸びしろも期待でき、奈良間と上川畑という守備からチームの勢いを埋める選手が加わったのはチームとして大きそう。
投手というところでは大型選手が多い印象。いわゆる本格派を集めている印象があるし、恐らくそれは昔のドラフトから変わらないと思われるが、上沢や伊藤や加藤がまだいるうちに(すぐいなくなりそう)次代のエースをじっくり育てたいところ。
日ハムのトッププロスペクトは矢澤宏太になるか。投打二刀流に挑戦中だが、オープン戦を含めた入団後の長打の内容を見ているとやはり非凡なものを伺わせる。「これで打てるんか?」と最初は思っていたもののシャープなスイングには驚いた。
上の動画を見る限り投手としてもよさそうで、大卒一年目としては思った以上である。小柄ながら全く関係なさそうだ。二刀流というと投打共にトップレベルじゃないといけないイメージが誰かさんのせいで付いてしまったが、矢澤の身体能力を持ってすればそれに並ぶインパクトが出せそうである。
デビュー済みの野手が多い事から9位にランクインさせたが来年には大きく順位が変わっていてもおかしくない。
10位・横浜DeNAベイスターズ
バウアーを補強し正真正銘の勝負期だったベイスターズ。ペナントでは苦戦が続くが、来年以降の戦力はどうなのか。
一通り選んでみた。人数だけだとなぜこれで10位なのかという疑問も。順位を上げられなかった要因としては、あくまで主観なのだが小園健太、森敬斗の投打プロスペクトが伸び悩んでいるところにある。
今年に森敬斗が上手く合えばよかっただろうが、京田で埋める始末となりヤクルトの西浦を阪口を放出してまで獲得する結果となっている。年齢的にはまだ時間はあるものの、スケールの大きさという意味では暗雲立ち込めている。
2021年度ドラフト全体13巡目の徳山壮磨は名前を聞かないし一軍レベルの投手が出てこない現状がある。
今年試合を見ていて蛯名達夫をプロスペクトに位置付けるのは厳しそうなシーンにも出くわしているし、宮崎や牧、桑原といった主力がいる中で起用したい若手が居ない印象だ。
若手にまとまった打席が与えられなかったり、西浦を五打席で抹消するなど一貫性に乏しいベンチワークも目に付くが、その評価をひっくり返せる爆発力が欲しいかもしれない。
そんなベイスターズのトッププロスペクトは松尾汐恩だ。何年後に一軍でマスクをかぶらせるかなど、長期的視野で育て上げたい素材。ファームでのホームランを見ても高卒一年目としては充分だ。
11位・オリックスバファローズ
本当にオリックスが11位なのか?と私も思う。わからん。
並べるとこんな感じ。すぐにでも一軍の凶悪ローテに入りそうなのが曽谷龍平。ドラフト一位なのでそのくらいの期待値は勿論あっただろう。
他にもオリックスの投手育成によって速球派が多く生み出されており、まだ一軍の舞台に立っていない逸材も舞洲には多そう。
野手ではファームでトップバッター起用が続く渡部遼人、期待され続けている太田椋といるし、来田涼斗、池田陵真の両高卒野手は着実にステップアップしている。筑後の試合をテレビで見た時に来田の構えに迫力が無くなっていて心配(大いなる主観)したりしているが、池田はかなりキテいるので楽しみだ。
一昨年のドラフト二位野口智哉や昨年の育成ドラフト四巡目茶野篤政に見られるように使えるとみたら一軍で起用するチーム方針があるので、ファームシステムの区切りが私の中で付かなかった。
紅林だって2002年生まれである。
若手の成長著しい日ハムと同じような理由で(逆に)この順位付けとなっている。
いやーこれでファームシステム11位はおかしいか?
まあ育成成功ランキングとはまた違うからなあ。
忘れていたが、椋木蓮もプロスペクトか。デビュー2試合目でノーヒットノーラン間近まで迫っていた。怪我がちなのが気になるが、トミージョンからの復帰が待たれる。
12位・東北楽天ゴールデンイーグルス
自信をもって順位付けを出来るのは楽天だけ。楽天は12位である。
いつの日か松井を売って森敬斗を取ってこいという飛ばし記事が出ていたが、あれで馬鹿にされたのは貧弱な楽天のマイナーと森敬斗である。日本では馴染まない記事かもしれないが、楽天はちょっとは考えた方がいい。
さてどれだけファームシステムが酷いかを語るのもどうかと思うので、選手を並べてみた。
トッププロスペクトは安田悠馬。打撃型捕手としての期待を受け55番を背負っている。昨年は怪我をしてしまったが今年は健康な状態を維持。起用法からも球団が安田で行きたいという意思を持っていると思う。
伊藤茉央、鈴木翔天、宮森智志、内星龍と力のある若手を既にデビューさせているので二軍で育成する段階の投手は少ないと見積もった。松井友飛も小孫竜二も一軍で登板し来年に向けて経験を積んでいる。
荘司康誠はローテーションを回っているし、ドラフトから即一軍起用の多いNPBなので若手が皆無というわけでは無い。
野手ではフレッシュオールスターに出場もした平良竜哉、辰見鴻之介の両名に期待。シュアな打撃を持ち味に楽天打線にフレッシュさをもたらせるか。
さて、黒川史陽や渡邊佳明は何をしているのだろうか?というより球団はどうしたいんだ?プロスペクトが月日が経ちいつのまにか元プロスペクトになるのはよくあることだが、恐らく計画通りではないはずだ。
村林に小郷と2023シーズンを支える戦力も出てきたが、武藤敦貴は見なくなったし楽天は全体的に上手くいっていない気がしている。
浅村のFA補強が悪いのではなく、FA戦士が活躍している間に生え抜きを育てる必要があった。西川遥輝の獲得も浅村と同じく繋ぎの意味が強かっただろう(西川が繋げなかったのは内緒)。浅村は突如として爆発しだしたが、ずっと頼るわけにもいかぬ。
一気に再建に振り切ろうとも、若手陣の線が細いと感じる。
最後に
巨大戦力を持つソフトバンクホークスの試合を見ていると、二軍で結果を出している川村友斗だったり、育成14巡目ながら二軍まで這いあがって来ている仲田慶介を見つける。実績のある上林やプロスペクトの笹川の前を打ちチャンスメイクをしている(8月18日の試合なんやけどね)。
ただ育成選手というのはどれだけ打てば支配下になれるのかわからないし、ホークスの場合は稼働していない支配下選手も多く「なんやねんこれ」と思う。
選手の流動性の少ないNPBでただ選手がいるだけのチームだ。無策に柳田と近藤に頼り続ける一軍をどうにかしたいとホークスファンでなくとも思うのではないだろうか。
MLBと違ってメジャーとマイナーの境目が曖昧なNPBでは一軍と二軍の連携は勿論、一軍で育てる起用法が重要である。使っているうちに打つようになったりするものだ。
NPBはどうしても一軍と二軍のレベル格差が大きくなってしまう。経験と実績が無い選手といえども一軍で使う覚悟が、球団に欲しいところ。
ソフトバンクホークスにプロスペクトが多い事は恐らく野球ファンなら感じることだろうが、登録枠には限りがある。プロスペクトどうこうよりも、選手運用が上手いかどうかの方が大事なのかもしれない。ソフトバンクは強かったのになあ。
ランキングの言い訳を最後に。楽天以外の順位は正直わからない。どうにでも入れ替わると思う。大差は無い。
プロスペクトの放出が難しい文化と制度のNPBでは有望株をきっちり育てられるかがチームの実力維持に掛かっている。勝手に育つ選手に頼っていると常勝軍団は築けない。70億円補強でポストシーズンギリギリのニューヨークメッツさんみたいな事をしている所在地福岡の球団にはならないように。
プロスペクト同士の対戦たまんねえ!!!