「もうこの人と話したくない・・・」の前におきていること
「もうこの人と話したくない…。」
かつては親友だったのに、あれほど好きだったのに、なぜそう感じるようになってしまったのでしょうか？今回は、その原因について探っていきたいと思います。
一番の問題発生源は会話
人間関係が悪化する理由は一つではなく、さまざまな要因が絡み合っていることがほとんどです。しかし、人間関係の多くは会話を通じて築かれます。統計を取ったわけではありませんが、最大の原因は会話にあるのではないでしょうか。
ハインリッヒの法則
「ハインリッヒの法則」は、労働災害においてよく知られている経験則です。この法則によれば、1件の重大事故の背後には、29件の軽微な事故が存在し、さらにその背後には、事故寸前の状態である300件の異常、いわゆる「ヒヤリハット」が隠れているとされています。
つまり「重大事故の前には、たくさんの小さな事故が発生していた」という考えです。
人間関係における「小さな事故」
この法則は労働災害に限らず、人間関係にも当てはまるのではないでしょうか？「もうこの人と話したくない」という状態を「重大事故」とするなら、その前段階には「小さな事故」、すなわち会話のすれ違いが積み重なっているのだと思います。
「小さな事故」に気づかない
周囲の会話を観察していると、「小さな事故」が頻繁に起きていることに気づきます。しかし、そのほとんどは深刻な問題と認識されず、むしろ「小さな事故」が起きていること自体に気づいていないことが多いようです。もちろん、それ自体は大した問題ではないと思いますが、その「小さな事故」が積み重なっていくとどうなるでしょうか？
なぜ気づかないのか？
なぜ、多くの人がこれに問題意識を持たないのでしょうか？一つは、会話のズレが目に見えないからです。そして、「重大事故」の背後にある「小さな事故」であることに気づかないことがもう一つの理由だと思います。
目に見えない問題
会話のすれ違いの多くは、「言葉の裏にある目的のズレ」が原因です。言葉そのものではなく、その背景にある動機や意図を汲み取らなければ、問題の本質に気づくことはできません。結果として、問題意識がないまま亀裂が深まり、「もうこの人と話したくない」という状態に至るのです。
大難を小難に。小難を無難に。
「大難を小難に。小難を無難に。」という言葉があります。会話における"小さな事故"は日常的に発生しますが、早めに気づき改善することで、関係が悪化する前に軌道修正できるのではないでしょうか。
