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会話でのストレスの理由を考える〜ケース7〜
質問です。
職場で、Aが決めた掃除機の置き場を巡って従業員同士が会話する場面。
B「ここに置かれると取りにくいので、変えてくれない?」
A「ここの方が(取りにいくまでの距離が)近いから、こっちの方がいい」
B「取り出す時に、ひっかかるから、(取りにいくまでの距離が)多少遠くても、取り出しやすい場所にしてくれないと困る」
A「そんなにやりにくいですか?」
B「・・・(ダメだこの人・・・)」
この会話の最後に、Bさんは不満を感じています。
何がトラブルの原因になったのでしょうか?
ちなみに、会話のキャッチボールの研究をしたいので、掃除機の置き場が、どこがいいか?という問題は、一旦置いておきます。
気になる方は、続きをチェックしてみてください。
Bさんがストレスを感じた理由
あくまでも私の見解ですが、Aさんの
A「そんなにやりにくいですか?」
というセリフが、Bさんが、呆れて言葉を失ってしまったセリフではないか?と思います。
Bさんの不満の理由はどこにあるのでしょうか?
おそらく、自分の困っているという理由を考えてもらえなかったことではないでしょうか?
自己中心性が強く、人の気持ちを考えることのできないAさんは、掃除機の置き場をどうするか?しか考えておらず、自分のプランが良いと決め込んでいるため、他の意見を聞き入れることができません。結果的に、Aさんの案が良い可能性もありますが、相手との意見交換を拒絶し、相手に意見を言わせないようにしています。その結果、Bさんは、不満を溜め込まざる得なくなり、人間関係のトラブルが生まれてしまったと考えると説明がつくような気がします。
どうすればよかったか?
では、どうすればよかったのかを考えてみたいと思います。
Bさんの不満の理由が、自分の困っている理由を考えてもらえなかったということであれば、まずは、しっかりBさんの困っている理由を聞いてあげることが大事だと思います。
それを踏まえて、セリフを入れ替えてみます。
B「ここに置かれると取りにくいので、変えてくれない?」
A「ここの方が(取りにいくまでの距離が)近いから、こっちの方がいい」
B「取り出す時に、ひっかかるから、(取りにいくまでの距離が)多少遠くても、取り出しやすい場所にしてくれないと困る」
A「なるほどなぁ、確かにそれもあるか〜」
もちろん、これが正解とは限らないですし、結果的に、Bさんのプランは採用されないかもしれませんが、Bさんの理由をキャッチしてあげることで、Bさんの不満は、随分緩和されたのではないでしょうか?
クレーム対応
よく、接客業でも、お客様から商品の不備の報告があった際に、マニュアル的に、返金や、交換を案内する前に、お客様の不満を聞いてあげるというものがあります。
自分が、それによりどんな不満を感じたのか?ということを、聞いてあげることで、この相手なら、わかってもらえるかもという安心感のようなものが生まれた、誠実さを感じたりすると言われています。
異なる意見ができてきた時には・・・
何か物事を進めるときに、異なる意見や、自分とは真逆の意見が出てくるのは、どうしてもあることだと思います。
そこで、真逆の意見を言う相手の理由を聞いてあげるという事は、お互いの関係をハッピーにするためにとても大切なことだと思います。
NHK高校講座
「ロンリのちから」の第20回目の「異なる意見を尊重する」の回です。
この回では、異なる意見を持つ相手同士が、円満解決に向けて取り組むプロセスが描かれています。興味があれば、ぜひチェックしてみてください。