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イタリア、バールの活用方法【保存版】
イタリアのバールは「カフェテリア」や「バー」にとどまらず、さまざまな利用の仕方がある場所です。
イタリアの生活にも、イタリア旅行にも欠かせないバール。
今回は、イタリアのバールの活用方法をお話しします。
朝のバール
イタリアの朝はコーヒーから始まります。
バールは、イタリア人にとって必須のコーヒーを提供する場所。濃いエスプレッソコーヒーをくいっと飲み干すイタリア人でカウンターが混雑するのが朝のバールの姿です。
コーヒーと一緒に甘いクロワッサンなどを立って食べているイタリア人も見ることができます。
イタリアの典型的な朝食といえば、コーヒーと菓子パン。イタリアのクロワッサンは生地が甘く、カスタードクリームやチョコレートクリーム、ジャムなどが中に入っていて、とっても甘いのが特徴です。
クロワッサンのほかにも、いろいろな菓子パンやタルトのようなスイーツが並んでいます。
朝から甘いものを食べるのは世界では珍しい習慣だと思いますが、イタリア人たちは朝食イコール甘いものというのが世界標準だと思っているかのように、毎朝甘いものを食べています。
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バールでは、カウンターやカウンターテーブルでで立って飲食する値段と、席に座る場合では値段が異なります。着席の場合、カウンターの2倍から3倍くらいの値段になります。
ゆっくり朝食をとりたい場合は座って、さっと済ませたい場合や節約したい場合はカウンターでと使い分けることができます。
カウンターでのコーヒーや菓子パンの値段はどこのバールでもそんなに変わりませんが、着席の場合の値段は、カジュアルなバールより老舗のバールやおしゃれなバールのほうが高くなります。
ラグジュアリーなバールのカウンターを利用すれば、数ユーロで優雅な気分になることができるというわけです。
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甘いものは苦手というかたは、ハムやチーズ入りのパニーノ(サンドイッチ)を食べることができます。
大きなバールでは卵料理やベーコン、ソーセージなどのアメリカンブレックファーストを提供しているところもあります(料理は着席のみ)
多くのバールは、朝の7時半、遅くとも8時にはオープンしますので、宿泊のホテルの朝食があまり充実していない場合やアパートメント宿泊の場合は、バールで朝食をとるのも手です。
昼食時のバール
昼食タイムのバールも相変わらず賑わっています。
バニーノで軽く済ませたいときに便利なバール。パスタ料理を食べることができるところもあります。
パニーノは立って食べたり、テイクアウトもでき、着席して食べるときの値段が異なることもありますので、値段のチェックもお忘れなく。
ランチにレストランに行くほどおなかが空いていない、時間がない、節約したいというときにバールを活用できます。
ただし、格式高いバールでは、レストランのようにゆっくり、値段もレストラン並みに食事ができます。
昼食の時間帯を逃してレストランのランチタイムが終わってしまったというときにも、バールで食べることができます。
午後のバール
午後のバールは、昼食後のコーヒーやおやつの時間のコーヒーを飲む人たちで賑わいます。
おやつには、ケーキやタルト、さまざまなスイーツがあり、目移りしてしまいます。
イタリアらしいスイーツはティラミス、リコッタチーズが詰まっている筒状のシチリア名物カンノーロ、パン生地をラムに浸したナポリ銘菓ババなどがあります。
ひとくちサイズのタルトやシュークリームも人気。みためもかわいくて、いろんなものを試してみたくなります。
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観光で歩き疲れたら、スイーツとコーヒーで休憩するのもおすすめです。
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アペリティーボ
夕食前のアペリティーボの時間帯にバールは再び賑わいます。
アペリティーボとは、夕食の前にワインやカクテルを飲むことです。18時くらいから19時くらいがピークの時間。
夕食の時間は20時くらいからと遅めなため、仕事帰りに1杯飲んでから家で夕食というパターンも多く見られます。
アペリティーボのワインは、スパークリングワインまたは白ワインがよく飲まれます。
アペリティーボの時間帯にドリンクを注文すると、ナッツやオリーブなどおつまみが出てくることがあります。
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おつまみをつまみながら、ちょっと一杯。アペリティーボは、食欲が刺激されて夕食をより楽しむことができるといわれていて、さらには友人や同僚などとの交流の時間でもあります。
夕食後のバール
バールが唯一利用されないのは、夕食時。アペリティーボが終了すると閉店になるバールが大半ですが、夕食後の時間帯までオープンしているバールもあります。
夜オープンしているバールは、夕食後1杯飲みたい、友人と会いたいなど、夜の時間を楽しみたいときに活躍します。
夕食後飲むのはワインやビール、カクテルが多く、ウィスキーなどのハードリカーは少数派の印象です。
イタリアでは、酔っぱらってしまうのはよしとされないので、みんな自分が飲むことができる量の範囲内で飲んでいます。
いざとなったときもバール
イタリアでは、街なかにあまりトイレがありません。
「トイレに行きたい!」と思っても、近くにトイレがないというのはよくあること。そんなとき利用できるのがバールです。
バールでは、コーヒーをカウンターで飲むだけでもトイレを利用させてもらえます。
コーヒーでなくても、ペットボトルのドリンクを買ったり、キャンディなどを買ったりするだけでも大丈夫。
いざとなったときも活躍するのがバールです。
コーヒーの種類5選
コーヒーとひとことでいっても、いろいろな種類があります。
メジャーなコーヒーの種類を5つをご紹介します。
エスプレッソ
イタリアのコーヒーといえばエスプレッソ。エスプレッソマシーンで加圧・抽出された濃厚な味わい。
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エスプレッソカップで提供されるイタリアンコーヒーのシンボル。
表面のクリーミーな泡は、エスプレッソマシーンで加圧・抽出されるがゆえ。イタリア人はこれを「クレマ」と呼び、クレマはエスプレッソのおいしさの重要な要素のひとつ。
コーヒー好きの人は、ぜひ本場のエスプレッソを飲んでみてください。
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カプチーノ
コーヒーカップにエスプレッソを入れてから、泡立てたミルクを入れたもの。
カプチーノを飲むのは午前中だけというのが、イタリア人の暗黙の了解。
昼食後や夜にカプチーノを注文すると、ちょっと「ん?」とした表情で見られますが、ツーリストなら気にせずにたのんでしまって問題ありません。好きなときに好きなものを飲みましょう。
郷に入っては郷に従え、という人は、カプチーノを昼食以降に飲むのは控えるのもよいですね。
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カフェ・マッキアート
エスプレッソにミルクを少し入れたもの。通称マッキアート。マッキアートとは「シミ」の意。エスプレッソと同じカップで提供されます。
ミルクは、カプチーノのミルクのように泡立てて温めたものを入れてくれます。
エスプレッソの濃厚な味わいをミルクが少しやわらかくしてくれますので、エスプレッソは苦いと躊躇しているかたはマッキアートを試してみるのもよいかもしれません。
カフェ・ラテ
カプチーノのミルクを泡立てないバージョン。コーヒーの量はカプチーノよりカフェ・ラテのほうが多い。
ラテとはミルクのこと。
カプチーノと同様、イタリア人にとっては午前中の飲み物。
カフェ・アメリカーノ
アメリカンコーヒーのこと。
イタリアのバールではドリップ式ではなく、エスプレッソにお湯を足したもの。
日本の「アメリカン」に近いコーヒーが飲みたいかたにおすすめ。
デカフェナート
カフェインレスのコーヒー。通称デカ。
エスプレッソ、カフェ・マッキアート、カプチーノ、カフェ・ラテ、カフェ・アメリカーノ、いずれもデカフェナートで作ってくれます。
普通のコーヒー豆と同様、デカフェナートの豆も挽いているバールと、カフェポッドを使っているバールがあります。豆から挽いているほうが香り高い。
コーヒーを飲むと夜眠れない、カフェインを控えている、など意外と愛好者がいるデカフェナートです。
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まとめ
街なかにたくさんあるバール。朝から晩まで賑わうバール。
いつでも気軽に利用できるので、用途に合わせて利用してみてください。