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遺言書作成の方法について!

こんにちは、予算管理に特化した税理士&コンサルタントのT.Hiroです。

前回記事で事業再構築補助金やものづくり補助金の今後の事業計画の作成やキャッシュフロー経営などについてお伝えしてきましたが、今回は公正証書遺言のメリット・デメリットについてお伝えしたいと思います!

(前回記事もご参照ください!)


1.公正証書遺言のメリット

公正証書遺言のメリットとしては、以下の4つがあります。

①偽造や変造のおそれがない

公正証書遺言は「公正証書」という形で残される遺言であり、作成には法律実務経験の豊富な公証人が関与することになります。

遺言者は遺言内容を公証人に口授し、公証人はそれを筆記する形で作られるため、偽造や変造のおそれがないというメリットがあります。


②公証役場で保存されるため紛失のおそれがない

公正証書遺言の原本は公証役場で保存され、遺言者にはそのコピーである謄本が交付されることになります。

この謄本を紛失しても、公正証書遺言の原本に影響はありませんし、遺言者が生存中に紛失した場合も遺言をした公証役場で再発行が可能です。

また相続開始後に紛失した場合でも、相続人が公正証書遺言の謄本を交付請求できるため、遺言書自体を紛失してしまうことは基本的にないといえます。

なお公正証書遺言の原本は、原則20年間は公証役場で保管されます。


③家庭裁判所による検認が必要ない

正直、一番大きなメリットは③なのではないでしょうか?!

公正証書遺言は、公証人と2名以上の証人の立ち会いのもと作成されることから、

その真正が問題になることは少なく、遺言の効力に疑義が生じにくい遺言とされています。

また公正証書自体、裁判にて高い証拠能力を持っている書類であるため、家庭裁判所での検認を受ける必要がありません。

つまり、法的要件をほぼほぼ満たすことが確定している遺言なので、法的要件を満たさず無効となるリスクが限りなく低くなります!


④署名等の文字が書けない、口がきけない、耳が聞こえない人でも遺言できる

自筆証書遺言では、全文が遺言者の自筆で作成されていることが前提であり、秘密証書遺言の場合も遺言者の署名が必要不可欠です。

しかし公正証書遺言の場合、字が書けない人・口がきけない人・耳が聞こえない人でも有効に作成することができます。

基本的には公証役場にて作成しますが、病気や怪我等の事情で公証役場へ行けない人であっても、公証人に出張してもらって自宅や病院等で作成することもできます(その場合は日当が発生します)。

また、遺言者が文字を書けず署名できないケースでは、公証人が署名できない事由を付記することでこれに代えることができますし、

耳が聞こえない人や口がきけない人は、通訳人を介して作成することができます。


2.公正証書遺言のデメリット


公正証書遺言のデメリットとしては、以下の3つがあります。

①手続きや手間がかかる

公正証書遺言は、思い立ったその日に公証役場で作れるようなものではありません。

事前に公証役場へ公正証書遺言を作成したい旨を連絡して、作成する内容と公証役場での手続き日を決定することから始める必要があります。

最低でも2回程度、場合によってはそれ以上通わなければいけません。

したがって、他の遺言方法よりも遺言をしっかり残せる反面、手続きや手間がかかるという点はデメリットと言えるでしょう。

なお弁護士であれば、代わりに遺言書作成を依頼することができます。


②作成費用がかかる

公正証書遺言を作成する際は、公証役場所定の手数料がかかります。

公正証書に記載する財産の価額に応じて金額が決められるため、相続人や相続財産が多い場合などは高額になりやすいでしょう。

この点は、確実な遺言を残すためにはやむを得ない出費と考えています!


③2名以上の証人の確保が必須

公正証書遺言を作成する際には、必ず2名以上の証人の立ち会いが必要になるため、この証人を確保しなければなりません。

どうしても証人が見つからない場合は公証役場での紹介が受けられますが、その際は別途日当を支払う必要があります。


最後までお読みいただきありがとうございました!

次回は、公正証書遺言の留意点についてお伝えしたいと思います!

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