予算管理における経営層の役割と仕組みについて
こんにちは、予算管理に特化した税理士&コンサルタントのT.Hiroです。
前回まで予算管理、事業計画、事業再構築補助金などについてお伝えしてきましたが、今回は予算管理における財務情報の作成のうち、利益計画について、具体的に作成する際の考え方やメッセージについてお伝えしたいと思います!
(前回記事もご参照ください!)
1.利益計画はボトムアップorトップダウン?
利益計画は、「ビジョン・ミッション・中長期的な目標」を実現するための、1つのツールとして、(短期)利益計画を作成して実行していく目的で作成されます!
財務情報の予算策定において、何よりも利益計画の作成が重要です!
ビジョン・ミッションを実現するために、利益計画を作成することで、1年単位でのPDCAサイクルを回して、さらなる改善活動につなげる。
これが利益計画を作成する最大の目的です!
では、この利益計画、作成するのは誰の役目なのでしょうか・・?
わたしは前職での鉄鋼メーカーでの財務部時代、かなりボトムアップ寄りの予算作成を経験してきました。
これは、各工場や部署が、ボトムアップ式で予算を作成していき、全社予算を集約して、スムージングすることで、最終的な予算計画を作成するというものでした。
いわゆる大企業で、組織も人も充実していたので、ボトムアップ式の予算作成、利益が実現できましたが、人的リソースが不足している中小企業ではそうもいきません・・。
中小企業での予算作成は、原則トップダウンとして行う方が効果的と言われています。
・・・それはなぜか?
ずばり、利益計画に責任を負うのが経営者その人だからです!!!
中小企業ではトップダウン的に利益計画を策定し、それを予算管理するのも経営者主導で行うべきです!
予算管理も、結局は経営者に全責任や結果がのしかかってくるため、利益計画の作成には誰よりも経営者自身がフルコミットする必要があります!
2.経営者手動でつくる利益計画とは?
中小企業や個人事業主の利益計画は、経営者主導で作成すべきである。
それは、経営者が利益計画に責任を負うからです!
その責任とはなにか? それは、利益を確保し、雇用を維持するとともに、事業の拡大・発展に投資できるお金を確保することです!
2つに大別すると、
●従業員に対する責任
●株主に対する責任
の2つがあります!それぞれを簡単にみていきましょう!
●従業員に対する責任
雇用に関しては、会社のメンバーとして働いてくれている人の人生を、より幸せで充実したものにしていく責任があります!
そのためにはまず、雇用を守るために利益を確保することです。
当然、働いている人それぞれには会社への貢献、コミットメントが求められますし、もしそれに背いているような人がいたら、その雇用までを守る義理はないかもしれません。
しかし、中小企業に貢献する、有能な従業員の方をたくさん知っている私としては、経営者として雇用を確保するため、利益率を1%でも上げたいとする姿勢は何より重要な資質だと考えています!
●株主に対する責任
会社はだれのものか。それは株主のものです。
株式会社では、所有と経営の分離がなされており、株主と経営者が違う人のことなどが往々にしてあります。
中小企業では、同族会社で株主=経営者の方も多いとは思いますが、他からの資本提供を受けている場合、株主の利益を最大化するためにも、利益計画は必須です。
株主の利益にコミットメントしつつ、会社の実力感を踏まえ実現可能性の高い利益計画をたてることに、経営者の手腕が試されます。
雇用に関しては、会社のメンバーとして働いてくれている人の人生を、より幸せで充実したものにしていく責任があります!そのためにはまず、雇用を守るために利益を確保することです。
当然、働いている人それぞれには会社への貢献、コミットメントが求められますし、もしそれに背いているような人がいたら、その雇用までを守る義理はないかもしれません。
しかし、中小企業に貢献する、有能な従業員の方をたくさん知っている私としては、経営者として雇用を確保するため、利益率を1%でも上げたいとする姿勢は何より重要な資質だと考えています!
3.利益計画に込めるべきメッセージ
予算管理における利益計画には、メッセージを込めることが必要です!
その中で伝えるべきメッセージとはなにか?
それは、 Before / After で、会社の業績がいかに変化するかを定量的に伝えることです!
このメッセージ性により、従業員のモチベーションや金融機関や取引先などの関係者からの信頼度などといった点でよい影響を及ぼすことができるようになります!
最後までお読みいただきありがとうございました!
次回はPDCA管理のうち、Planの重要性についてお伝えしたいと思います!
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