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私の「笑い」の大前提となった理論
自己紹介でも少し話しましたが、高校時代に「面白い」「笑い」とは何か真剣に考えていました。
当時は落語、漫才、コントなどを過去現在のネタを問わず漁るように見ていました。
ネタ以外にも、上岡龍太郎さん、桂枝雀師匠、ビートたけしさん、志村けんさん、明石家さんまさん、島田紳助さん、笑福亭鶴瓶さん、ダウンタウンさんなどのいわゆる「お笑い論」を聞いていました。
当時、「笑い」の大前提となった理論を簡単に紹介します。
笑いに正解はなく、基本的には経験則で学ぶものだと思っています。
芸人さんが今までの経験則で得た理論は、その人独自のお笑い論であり、
そこに正しい、間違いは存在しないものだと思っています。
自分が納得できたら、それが正解だと思っています。
桂枝雀師匠の「緊張の緩和」
桂枝雀師匠は、「緊張の緩和」という考え方から「笑い」を説明しようとしました。
ダウンタウンの松本さんも「笑い」に関する説明として「緊張と緩和」を用いていますよね。
「緊張の緩和」は、笑いとは緊張がある状態からそれが緩和されると生じると説明しています。
ここから、また個々のケースに細分化されていくのですが、あくまでも「緊張の緩和」とは笑いが生じる一部のケースの説明となります。
笑いを全て網羅した説明ではないので、この理論に関して私自身も全てを理解しておりません。
しかし、「緊張の緩和」は笑いが生じる大前提の説明となり、緊張がある状態からそれが緩和されると生じるということを知っているだけで大きく意識が変わると思います。
「緊張の緩和」の簡単な例を上げると、
「スーツでビシッと決めるのに、食べ方汚い」
「上品な着物を着こなすのに、言葉遣いがギャル」
「仕事のできる先輩なのに、方向音痴」
これを逆の文章にすると、弱くなりますよね。
「食べ方は汚いのに、スーツをビシッと決めている」
「言葉遣いがギャルなのに、上品な着物を着こなす」
「方向音痴なのに、仕事はできる先輩」
ただ、本人がいる目の前で話すとなると、問題はなくなります。
本人がいるという「緊張」に対して、「食べ方は汚いのに、スーツをビシッと決めている」と直に言うことで「緩和」が生まれます。
ですが、この場合でも「スーツでビシッと決めるのに、食べ方汚い」という方がオチが明確になるので、前者の方が良いかもしれないですね。
「緊張の緩和」は「笑い」の基準となる考え方となる
「緊張の緩和」は、話し方に留まらず、顔の表情、声のトーン、タイミング、言葉のチョイスなどで基準になります。
意識することで、その時に合った状況を作り出しやすくなると思います。
例えばボケるときにニヤニヤした顔より真顔で言う方が緊張の緩和が大きく笑いが起きやすいと思います。
芸人さんで、1発で決まるボケ、漫才やコント中のボケは大抵真顔で決めていると思います。
ただ、注意があります。
ボケる時に常に真顔で言えば良いのかとなると、これがまた違います。
会話の流れ、立場、役割などで大きく変わると思いますが、
その点については今後お話しさせてください。
「緊張の緩和」は、枝雀師匠が経験と実践で得た理論です。
私の拙い説明でなかなか理解が難しいかもしれません。
ただ、全てを理解、暗記しなくても概念だけを意識するだけで少し今までとは違う考え方になれば幸いです!!