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第16回 おめでたい?

五年生の頃、生理が始まった。

お母さんに言うと、必要なものをいろいろ用意してくれた。


お母さんは、ばあちゃんに報告の電話をすると、
「え、そんな早い、病気なんちゃうの?」なんて言われたからか、

「病気ちゃうわ! 祝って欲しくて電話したのに!」と、
なぜか泣きながら怒っていた。


私のために怒っていたのかどうか、よくわからないけれど。

今になって思えば、
お母さんが生理になった頃は祝ってもらったりする状況ではなかったのだろう。
ばあちゃんは仕事で忙しくて、何もかも1人でやっていたようだから。



生理がきたらなぜおめでたいのだろう。
「そんなに家族に公表するのやめてよ」と私は思っていた。


お兄ちゃんにはもうデリカシーも何もないから、
「お前もう生理きたんけ?! 早すぎるんちゃうか? なまいきやな!」
とか言われて、

「生理とか口にしんといて」と思ってすごく嫌だった。


お父さんはお父さんで、
「そうか、来たんか」とか言って。


(あー気持ちわるーい)


つづく

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