アーユルヴェーダ・リトリート in スリランカ 4
朝食後、ドクターの問診がある。
私はこれを非常に楽しみにしていた。なぜなら、昨年インドに行った時の、アーユルヴェーダ医による問診がすごかったからである。4人でドクターを訪れたのだが、一人ひとりの性格や、これまでの生活上の問題点などをぴたりと言い当て、我々を驚愕させた。
だから今回もそんな感じなのかと期待し、夫にもそう予告したのに、今回の医師は実にあっさりしたものだった。
事前に私が苦労して英語で書いた問診票を、ドクターが見て、いくつか私に質問をして、血圧を測り、脈診をして、あとはドーシャタイプ(アーユルヴェーダにおけるヴァータ、ピッタ、カパの三つの性質のこと)を告げるだけだった(ちなみに私が告げられたドーシャタイプは、昨年インドで告げられたものと一致していた。ドーシャタイプはずっと変わらないらしい)。
私の番が終わると次は夫の問診だった。ちなみにインドの時は、診察は英語だったが、なんとここでは通訳を付けることができる。よくある、現地在住の日本人が来るのかと思いきや、スリランカ人だ。日本語がペラペラで、細かい健康上のニュアンスなども伝えてくれているようだ(あとで尋ねたら、千葉に8年間住んでいたことがあると言っていた)。だから夫も、楽しげに話していた。
私と夫では体調も、ドーシャタイプも違うので、トリートメントの内容は異なっていた。夫には初日の午前からシロダーラという、額にオイルを垂らす、私の好きなトリートメントが組み込まれていたが、私は頭と首肩のマッサージ、それに上半身のマッサージ、ピンダスウェダという、ハーブのボールを使った施術だった。
私にはシロダーラはないのかと尋ねると、明日くらいから入ってくるだろう、ということだった。夫が羨ましかったが、私は明日に賭けることにする。
問診のあと、スパに案内され、午前9時からトリートメントが始まる。
スパは川の見えるところにあって、緑も多くリラックスできそうだが、残念ながら私はスーツケースが壊れたせいで、洗面道具が取り出せないのでコンタクトレンズがない。仕方ないので眼鏡で対応しているため、トリートメント中は外さないといけない。だから景色がよく見えない。
スパというとベッドに横たわって施術を受けるイメージだが、ここではまず椅子に座るよう指示される。椅子で施術するの?? と思ったが、椅子ははじめの頭と首肩のマッサージの時だけで、そのあとはベッドに移動して、背中のマッサージを受けた。横になって施術を受けるほうが楽だ。(5に続く)