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アーユルヴェーダ・リトリート in スリランカ 5
午前のトリートメントは約1時間半に及んだ。終わったあとはルンギというリゾートウェアに着替えて部屋に戻ってひとやすみすると、昼食の時間がやってくる。
ドーシャタイプに合わせた食事が出るようなことが書いてあったので、夫と私とで違うものを食べるのかと期待したが、そうではなかった。昨晩からの様子を見ると、どうやらこの施設では、全員に同じ食事を提供しているようである。それは私にとって、ちょっとしたがっかりポイントだった。アーユルヴェーダでは食事が非常に重要で、ドーシャタイプによって食べるべきものが異なると聞いていたからだ。
しかしまあお昼にはカレーも出てきたし、出てくるものは全て量が少なめで、新鮮なものが多いし、どうせ日本に帰ったら、夫と私の食べ物を分けるわけがないのだから、これでよしとすることにする。
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米粒はほとんどない
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水牛の(だと思う)ヨーグルトだった。
タンパク質を取るためだろう。
樹木から取ったガーデンハニーぞえ。
昼食を終えてひとやすみすると、早速午後のトリートメントが1時から入っている。午後は全身マッサージとスチームバスが予定されていた。
全身マッサージはオイルマッサージで、1時間くらいやってもらった。
スチームバスというのが驚きで、巨大な棺桶に、頭を出す部分が作られているというか、ギロチンのようなというか、カマボコのようなというか、要するに半円形状の木の箱に入る。下からはハーブの蒸気が出ていて、蒸し焼き(?)にされるのだ。
そんな恐ろしい形状のものに入るのに、その後は放置され、いつになったら出してもらえるのかがわからない。しばらく入っていると、砂風呂や酵素風呂に入っているみたいに温まってはくるのだが、なんだか罰ゲーム感が拭えない施術だった。
施術後はルンギに着替えて、部屋に戻って30分経ったらシャワーするよう言われる。この日の施術はこれで終わり。
昔はよくマッサージを受けていたものだなあ、と私は思った。疲れを取るのに手っ取り早いからだ。
でもある時から、マッサージはやってもらわないことにした。そうなったきっかけは、マッサージを受けたあと、風邪を引いたことだった。
ちょうど年末で、1年の疲れを取るためマッサージを予約してあった。しかしそのとき、施術してもらう人が風邪を引いていたのだ。おそらくはその風邪を、私はもらった。そしてその年末年始を、熱の中で過ごした。
その人の風邪をもらったとは限らないが、でもその時を機に、私はマッサージを受けるのをやめた。うつされて恨みに思ったわけではなく、マッサージは相手の邪気を受けることがある行為だと感じたからだ。逆にマッサージしてくれる側も、客の邪気をもろに浴びる、大変な仕事だ。しかし客の側も、施術する人の気を浴びるのである。そのことに気づいたら、それ以降、マッサージを受ける気がしなくなった。
そのうちにコロナの時代になり、マッサージどころか、接触自体が避けられるようになった。
しかしどうやら私は、昨年インドに行ってアーユルヴェーダを受けた時から、知らぬ間にマッサージを解禁していたようなのだ。インドでも、シロダーラとオイルマッサージを受けた。そして今回、気づいたら自然にトリートメントを受け入れていた。
この日の私に対する施術は、リラックスすることを目的として行われたようだが、それが功を奏し、午後の施術後夕食までの間、私は部屋で泥のように眠った。それによって前の週までの仕事の疲れと、スリランカまでの移動の疲れが一気に抜けた気がする。(6に続く)