起向高樓撞曉鐘
睡起偶成 王陽明
四十餘年睡夢中
而今醒眼始朦朧
不知日已過亭午
起向高樓撞曉鐘
起向高楼撞暁鐘
尚多昏睡正懵懵
縦令日暮醒猶得
不信人閒耳盡聾
四十余年、睡夢の中
而今(じこん)醒眼(せいがん)始め朦朧(もうろう)
知らず、日すでに亭午(ていご)を過ぎたるを
起きて、高楼に向いて、暁(あかつき)の鐘を撞(つ)く
起きて高楼に向いて暁の鐘を撞く
尚(な)お、多くは昏睡(こんすい)正に懵懵(ぼうぼう)
縦令(たとえ)、日暮れるとも、醒(さ)むるをなお得ん
信ぜず人間(じんかん)耳ことごとく聾(ろう)すと
四十数年も眠り続け、この世の実相をわかっていなかった。
ようやく今、目が覚めたが、最初は、この実相の世界が真実なのかはっきりとしていなかった。
なんてことだ、もう昼(人生の半ば)が過ぎているではないか。
立ち上がり、覚醒を促す鐘を撞かなくては、、、
立ち上がり、覚醒を促す鐘を撞いても、
まだ多くの人は深い眠りのままだ。
たとえ日が暮れ(自分の命が尽き)たとしても、覚醒を促さなくてはいけない。
この社会の人すべてが実相に気づかないで、酔夢の中にいる(洗脳されている)とは思いたくいない。
中国明代の儒者、王陽明は、49歳のとき、龍場というところで覚醒したようです。
陽明が覚醒の際に悟った「致良知」(良知に致る)の良知とは、この宇宙の真理、スピ系の言葉で言えば「アカシックレコード」、量子力学的に言えば「セロポイントフィールド」つまり、この宇宙のすべての情報とエネルギーが集約された場につながったのでしょう。そして、陽明のテーゼである「知行合一」の「知」はまさしくこの「良知」であり、宇宙精神をこの現世で実現することが、人間の使命であると目覚めたのだと、私は思います。
さて、この宇宙精神とは、、、
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