見出し画像

美しく焼けたプルマン

我家では朝食のパンを自宅で焼いています。パンを焼き始めたのはかれこれ17、8年前。当初は面白くて色々なパンを焼きましたが、現在ではもっぱら食パンかイングリッシュマフィンを。

今回はトップ画像のように非常に美しく焼き上がったのでつい嬉しくなりアップしていましました。なかなかここまでがキマルことはなく、どっちみちスライスして食べてしまうし、少しくらい角が潰れていても別に失敗というわけではないので普段は気にもしていません。でも今回はあんまりにも綺麗なその形状に、焼き上がりを型から出した瞬間、「おーっ!」と独り言ちてしまったほど。因みに普段はだいたいこんな感じ ☟

食パンの形状には型の蓋をして焼くプルマン(=角食パン)と蓋をしないで焼く山形パンがあります。上に大きく窯伸びするところを蓋をして塞いでしまうから当然プルマンは密度のあるキメでムッチリモッチリ、山形はふわっとした食感に。

プルマンは蓋をして焼く
蓋をしないで焼いた山形パン

焼き立てを少し置いて落ち着かせ、翌朝味がこなれたところで薄くスライスしサンドイッチにしてよく食べます。新しい食パンをトーストせず生のまま食べられるというのも、自宅で焼くからこそのささやかな贅沢です。

基本の食パンにちょっとアレンジを加え、バリエーションも楽しんでいます。

白ごまと黒ゴマをたっぷり入れたゴマの食パン。

ゴマの食パン

黒ゴマがやさしく入っているように見えますが、白ごまも同量入っているのでゴマゴマです。2斤で30グラム入れています。

こちらはモカ食パン。

モカ食パン

生地にインスタントコーヒーを練りこんでいます。私の経験上、お湯を沸かし濃いめのインスタントコーヒーを淹れ、それを冷ましてから仕込み水として使うと焼き上がりがグーンと窯伸びします。仕込みのとき直接分量の水とコーヒーの粉を投じるのと比較して、よりふわっともっちりして美味しくなります。このモカ食パンは、焼いた翌朝の生のスライスがピーナッツクリームととても合います。
仕込み時にシナモンを入れても、コーヒー風味と相性バッチリです。

こちらは食パンにバターとスライスチーズをオンしてトーストし、上にさっと細くハチミツを掛けたもの。

ハニーonチーズトースト

チーズのコクと塩味にハチミツの甘味が合います。甘じょっぱ系です。

食パンの材料は強力粉、水、砂糖、塩、バター、スキムミルク、そしてイーストです。まず重要なポイントは計量をきちんとすること。特に慣れるまでは材料の分量を都度確認してはスケールで測るということを注意深く行う必要があります。ちょっと慣れるとついパパっとやってしまい、あれを忘れた!これを忘れた!分量間違えてる!ということを私も何度かやってしまいました。一番酷いのは発酵後の生地を見て初めて「どうやらイーストを入れ忘れたらしい・・・」と認識したこと。ダメにしたらもったいないし、小麦粉と水以外はみな少量の材料なので、適当にしないで計量することが必須です。

それでも気温などの外的要因で焼き上がりに違いが生じることも。特に夏場は要注意。水や小麦が既に温まっていて過発酵になってしまい、焼き上がりが情けないことになったりします。

過発酵で膨らまず→もちろん食べます

小麦粉を冷蔵庫(野菜室)で保存したり、仕込みのとき水に氷を1,2個入れたり、仕込みの水を予め冷蔵庫で冷やしたおいたりといくつか対処法はあります。

最近の夏は暑すぎる!!
昨夏、冷房を効かせた室内でパン作りをしていて、ふとギンギラギンのベランダで発酵できちゃうかも、とトライしてみました。梅雨明けから30℃越えでしたよね。
約60分、ビニールで覆い二次発酵をしてみたところ・・・・・
         ☟

夏のベランダで二次発酵

・・・いい感じです!
日差しや発酵時間など少々注意すべきですが、昨夏は結構これでパン作りをしました。

自宅でパンを焼くなんて、と思われるかもしれせん。<スゴイ!>とか、<よくやるね~>とか、<面倒くさそう>とか、<暇だな>とか色々・・・。
ただ単にパンを焼くことと食べることが好きなだけですが、飽きることなく長く続いています。これにより簡単な朝食が何だか豊かな感じにもなり自分も家族も皆満足です。

料理研究家リュウジさんの〈バズレシピ〉が面白くてSNSなど拝見するのですが、先日のXで自分でご飯を作って食べることについて短くコメントされていました。買ってきて食べてもいいが、味付けがマンネリ化しがち。簡単なものでも作ってしまえば毎回自分の好きな味にでき、それだけでも食生活が豊かになる、というような内容でした。同感です。

以前働いていたとき、ランチにおにぎり一個とスープジャーにスープを入れて持参していました。傍にスーパーも惣菜専門店もありワンコインで十分美味しいランチに出来るんですが、どうにも飽きてしまい、結局自分で作って行っていたわけです。買ったものは美味しいけど飽きる(←これは不思議ですよね~)。そしてお昼がちょっと面倒に感じてやっつけ仕事みたいになる。私は食べることが大好きなのに。

不思議なもので持参のおにぎりとスープが毎日でも全く飽きないんです。スープは残り野菜をザクッと刻み、日々適当に好みの味付けに。トマト系、豆乳、コンソメ、中華風、味噌味、カレー味などなど。たまにスープではなく前夜のおかずを入れて行ったりもしました。

作りたくない人、忙し過ぎて作る時間がない人は無理することはないと思います。ただ〈食べることって大事だよね〉と思えばそんな中でも買ってきたコロッケにせめて千切りキャベツを添えて出すとか、惣菜をちゃっかり作ったかのように家のお皿にいい感じに盛って出す、などちょっとした手が加えられます。そうした〈ちょっとしたこと〉の数々が〈我が家の味〉〈我が家のご飯〉を作って行くんだと思います。

たまたま私はキッチンに立っていることが好き、一人で何かごそごそやっているのが好き、作ったものを褒めてもらうのが好き、などといった習性からパンなんて焼いたりするわけですが。
おかげで何だかいつも忙しいです。ボーっとしているのも大好きなんですけどね・・・。




いいなと思ったら応援しよう!