土地持ちの地主じゃないの痔主なの
日本人は、男女問わず3人に1人は痔主らしい。
痔は、非常にポピュラーな病なのだ。盲腸になるより罹患率が高いんじゃないの? 3人家族なら一家に1人はいる。3人以上の職場なら……ほら、あなたの隣の席の人も実は痔かも。いやいや、あなた自身がもしかして、そうではないんですか?
ええ。かく言う私も痔主でございます。どうせジヌシなら土地持ちの方が良いのに……とは、当然、思っています。
いや、今の時代、下手に土地持ちだと税金がしんどいか。どういう土地かということにもよるが、うまくその土地を運用できる才覚がないと、逆に大変でっせ、きっと。
話が横道に逸れたが、痔が恥ずかしい病というイメージがなくなって「俺、痔主なんだよね」「あら、あたしも」「私も」「何だみんなそうかぁ」「ねえ、何かいい治療法ない?」なんて、大ぴらに語れるようになるといいなぁと思っている。だって、こんなに多いんだもん。そしたら労り合えるし、意見交換も出来る。
以前、ユニ・チャームの創業者某氏が会社創業時代に営業先で「実は男の自分も使ってます。痔主なもんで」ってなことを言って相手のハートを掴んでいたという話を読んだことがある。
つまり生理用ナプキンって、痔主にも強い味方ということなんだよね。
更に、生理用ナプキンは怪我をしたときの止血帯やガーゼ代わりにもなるのである。結構、万能やん。
十年余り前の大災害のときに、避難所に支援物資として生理用ナプキンを届けたら、そこを取り仕切っているおっさん……男性が「そんなもんいらん!」と怒ったという話をどっかで聞いたなぁ。女性だけじゃなく、痔主のおっさんにも、怪我人にも役立つ便利グッズなのに。あ。尿漏れには対応してないので、尿取りパット代わりにはなりません。あしからず。
その人は、そんなことを知らんかったのだろうから仕方ない……とは言えない。女性はそういう非常事態時には、生理が意思で止められるとでも思ってたんだろうか。いや、たぶん、違う。人は己に当てはまらないことには、考えが及びにくい生き物なんだな。
あらら。また話があらぬ方向に走っちゃった。結局、何を言いたいかというと、痔主を嗤わないでってことですな。誰でもなっちゃう可能性があるんですから。
ところで、たかが痔と侮ってはいけません。入社早々に痔が悪化して緊急入院、そのせいで僻地に飛ばされたという人の話を聞いたことがあります。ゆめゆめ、油断されませぬように。