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来る来ない台風いっか夏休み

 夏休みがもう終わりというところで、台風が直前にイケズな進路変更、いつ来るんだか来ないんだか、台風一過があるんだかないんだか、悩ましいことになっております。
 モンスーン地帯の住人にとっては、台風の来る来ない、でかいでかくないは、共通する大きな悩みどころですが、日本国の爺婆にとっては、台風のような一家が来るんだか来ないんだか、(いつ)還るんだか(まだ)還らないんだかということが、夏休みの大きな悩みどころでしょう。
台風のような親子が今年は来るのか来ないのか。来ないならちょっと淋しいし、来れば来るで嬉しいが、来たら来で、いつまでいるのか問題。すぐに帰っちゃったら物足りないが、いつまでも居着かれたら、それはそれで困る。
 「メシ」「フロ」「ネル」とばかりにトドのように寝っ転がったままの親(娘)に、あっちへいったかと思えばこっちに走る、ちょろちょろと小うるさく進路変更する小型だが勢力の強い台風のような子(孫)。いつまでいるのか。いつ帰るのか。
 中には、親(娘)が連れてきた子(孫)をひと夏の寄宿舎代わりに爺婆宅に置いて、さっさと自分は帰っちゃうなんてお宅もあるでしょう。休みの間の子の昼飯が厄介ですもんね。子は休みでも、親は仕事ありますもんね。昨今は専業主婦って少ないから。まあ、専業主婦でも面倒か。
 さて、今年は、もう夏休みも終わりがすぐここに来てますから、台風(のような)親子は、ほとんどが撤収していることだと思います。が、ほっとするのも束の間、彼らの去った後が大変。障子に穴が開いていたり、食品が食い荒らされた残骸が散らばっていたり、しっちゃかめっちゃかに家の中が荒れ果てていて、これまた動きが遅く長く居座った台風一過の後のように甚大な被害に呆然。すでに親(娘)と子(孫)の世話に疲れ果てた爺婆に、鞭打つように後片付けという復旧作業が待っております。
 お疲れ、爺婆。

 そうそう、今年の二百十日は、8月31日ですって。現在の予想では、台風10号が日本列島ど真ん中を荒し回っていることになってます。そんでもって、この日は、いわずもなが、夏休みの最終日じゃねえですかい……。


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