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中村天風の語る【「努力」よりも「自然体」】/運命を拓く

こんにちは、メリケンサックです。

今回は「努力≪≪自然体」というテーマを中村天風の哲学の元、チマチマと解説していきます。

1、中村天風とは

中村天風(なかむら てんぷう)は、日本初のヨガ哲学の実践者であり、東洋思想と西洋哲学を融合した独自の「心身統一法」を提唱した人物です。

まず、中村天風は1876年7月に裕福な家庭に産まれ英才教育を施されます。

そのおかげで学業優秀、語学の習得も人一倍早く行ったと言います。

そんな順風満帆な人生だった天風ですが、20代半ばにして、当時最凶の病気と言われていた【肺結核】という病気になります。※当時の治療法は無し

若くして医師から余命宣告をされた天風は人生で初めてと言えるほどの大きな絶望を味わいます。

そして、ベッドで長い間悩み続けた結果、彼はヨーロッパに行きます(?)

全く意味がわかりませんが、せっかく語学を習得したからその経験を活かしたかったんでしょう(憶測)

ですが、その決断が彼の人生を大きく変化させます。

そしてヨーロッパに着いた天風は特にやることも決めてなかったので

「まぁ、一旦世界を見て回るか」

ということで世界各地を放浪することになります。


ある時はチャイナ

ある時はシベリア

ある時はアメリカに行き

その旅路でインドに訪れた時、一期一会の人との邂逅を果たします。

その出会った人が彼の唯一無二の師匠:【カリアッパ】です。

カリアッパ師匠はインドのヨガ師という二つ名を持つ爆絶ヤり手の僧でした。

そこで学んだのは

【心の持ち方】


になります。

その教えを死ぬほど考えぬき、カリ師とヨガの実践をし続け10年………山を降りた彼は音を置き去りにしていたのは有名な話。


そこで、日本に帰った彼はインドのカリ師からの教えを日本流にアレンジして【天風式心身統一法
という厨2病真っ最中の学生もドン引きするようなネーミングセンスの哲学を見せつけ、世に広めていきました。


ちなみに彼の教え子には

・松下幸之助(パラソニック創設者)
・双葉山(力士)
・昭和天皇(えらいひと)

などがいます。

ちなみに彼はインドの修行の時に不治の病である肺結核をオマケ感覚で完治させ、ご臨終する92歳まで精神の健康と積極的思考の大切さを伝えてきました。

彼の教えは【心の持ち方】にフォーカスを当てたもので今でも死後強まる教えとして広く受け継がれています。



2、天風の教え

結構天才派の天風ですが、一応こんな言葉を残してます

天風:「無理して頑張るとかえって心身のバランスを崩し、本来の力を発揮できなくなる。自然体で物事に取り組むことで、心身がリラックスし、最大限の力を発揮できるんだよ」

これは、インドから日本に帰った天風が日本人の勤勉さに驚き「これは危機感持った方がいいって」と思いもっとリラックスしていこうという思想のもと発した言葉であります。

ではここから、天風の教えをチマチマ見ていきましょう。

①力をぬけ

天風は力を抜いてリラックスすることこそ本来の力を発揮する鍵だと考えていました。

例えば、筋肉マニアの佐藤君がいます。

佐藤くんは腕立てをしていますが、全身に力を入れ頑張って腕立てをしている時は10回ぐらいしかできません。

ですが、全身をあえて脱力させ、体を持ち上げる瞬間だけ腕に力を入れると40回ほど出来ました。


このように、体の力を抜くことで無駄なエネルギーを使わずに、スムーズな動きが実現できます。

僕の好きな漫画に"刃牙"というバトル漫画がありますが、そこでは武術の極地「消力(シャオリー)」という技があります。

それは全身の脱力により相手の攻撃を受け流したり、力の脱力による瞬間解放(?)をすることで相手に超絶的なダメージを与えます

漫画の世界でなく、僕の経験上でも自分のペースで頑張らずちまちまと物事を続けている人ほど最終的に勝ち残るような感じがします。

長続きさせるという意味でも、あまり力を入れずリラックスすることが大切なのかもしれません。


②執着を手放す

頑張りすぎる人の多くは「何かを達成しなくてはならない」「こうあるべきだ」という強い執着を持っています。天風はこの執着こそが人を不自由にさせると考え、執着を手放すようにと説きました。

ですが皆さんこのようにお思いでしょう

お前ら「は?結果を求めるから人は成長するし、楽しいんだろ。じゃあスポーツでも勝ちを目指すなってことか?綺麗事言ってんじゃねーよ」

確かに、スポーツは勝ちという結果を求めるから楽しいものです。ですが、天風はこう語ります

天風「結果に囚われるな。そういう執着を無くすことで逆に無駄な力が抜けて本来の力が発揮されるんだよ」

つまり、結果を過剰に求めず、プロセスを楽しんだ方が心身リラックスすることができ、パフォーマンスを充分に発揮出来る。

確かに、勝負事でも無理せずに楽しんでいる人がなんか強かったりします。

筋トレでも
加藤くんは「筋肉のため今日も筋トレ1時間して、鶏むね肉食べて早く寝ないと」と思いストイックに筋トレをしています

一方、佐藤くんは「筋トレ楽しいから今日もやろうかなー」

と言ってのんびり行っています。どちらが長い期間継続できて、成果が出るか考えた時に後者の佐藤くんの方が結果が良さそうな気がします。

ここで僭越ながら私の話をさせてもらうと、私の中学の部活は陸上部で、端的に言うと全国にも普通に出ている強いところでした。

そこの監督はよく言っていたことで「結局、走ることを楽しんでいるやつには勝てない。

当時はよく分からなかったけど今になってすごく納得しています。


また、僕が中学3年のラストレースで3000mを8分代を出す大会で、僕はしくじって5秒遅そくゴールしてしまい8分代を出すことはできませんでした。そこで監督が言ったことを今でもよく覚えています

「結果なんてオマケだよ。後で着いてくるもの。お前は楽しんで陸上をやってればいい。よく頑張った」

僕は頬を濡らしながら、監督や最後まで応援してくれた部員に感謝しつつフィールドを後にしました。



このように、結果でなくプロセスを楽しむことで結果もあとから着いてくるのです。


学会の用語では「コンサマトリー(自己充実性)」というらしく、結果ではなく、やりたいから。楽しいからという理由の方が長い続きするし、幸福度も大きいらしいです。


ちなみに、監督と最後の別れみたいになってますが、僕は中高一貫校でしたので、高校も同じ学校、同じ部活なので別に別れた訳でなく、その後もその監督の元で走ってました。



③「生きる力」の本質

彼は生きる力の源は【心の平穏と自然体】にあると考えていました。

加えて、それを獲得するには「無理しないこと」が基本だと天風は考えていました。

なぜなら、無理しないことで
▶︎前向きになれる
▶︎余裕が生まれる

というメリットがあるからです。

また、彼の講演で毎回登場している言葉があります。

天風「心を明るく保てば、物事は自然と好転する。気の持ち方次第で運命すらが決まるんだよ」

このように、心を大切にする重要性を繰り返し説いていました。

また、天風は無理にポジティブ思考になるのは逆効果だと言います。

彼のポジティブ思考とは

【自分の心を信じること】


であります。なぜなら、人の心とは必ず自分を良くする方向に向かっているのだ。しかし現代人の多くはその心の声を無視して無駄に頑張り、無駄に我慢しすぎていると警鐘を鳴らしています。

だからこそ、自分の心の声に従い行動することで人生は良い方に向かうし、これこそが真のポジティブ思考である。と天風は考えていました。



まとめ

中村天風の「頑張らない哲学」は、現代社会の過度な競争やプレッシャーに疲れた人々にとって大きな癒しと学びを与えます。特に「自然体でいること」「リラックスすること」の重要性は、ストレスフルな環境で暮らす現代人にぴったりです。

これで以上です。では、👋

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