お酒好きに贈るエッセイその1 「とりあえずビール」
今回から定期的に、お酒に関するエッセイを書いてみようと思う。
その1回目として、「とりあえずビール」で行ってみる。
のんべえはもちろん、お酒に弱い方でも、最初はビールから始める人が多いのではないだろうか?
それで「とりあえずビール」がお約束のように交わされる。
お酒全般が好きな私も、「とりあえずビール」の口だ。
さて、昭和から平成に元号が替わるころ、ビール業界で「ドライ戦争」が勃発した。アサヒがスーパードライを発売。これまでにない味が受けて大ヒットを記録した。
それまでビールのシェア70パーセントを誇っていたキリンが、わずか数年でアサヒに抜かれるという歴史的事件が起こったのだ。
スーパードライは辛口だが、そんなに苦くはない。これに比べてキリンは苦い。「ビールは苦くてキライ」という女子にも受けたのかもしれない。
歴史は下って令和の時代。ビールの消費量は減り、アルコールの嗜好も多様化した。チューハイやウイスキーをソーダで割ったハイボールなる飲み物、さらに焼酎も若者のあいだですっかり市民権を得た。
「とりあえずビール」もだんだん死語になっていくのだろうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?