お酒好きに贈るエッセイその4「ジンはタンカレー№10がうまい」
ビール、ウイスキーと書き綴ってきたが、私はジンにも目がない。
一番のお気に入りは、タンカレー№10。
ロックグラスに注いで、ライムを絞る。苦みとともに、独特のボタニカルフレーバーが、口いっぱいに広がる。
№10は高級なうえ、値段もそれなりに張る。だから、ふだんはビーフィーターやゴードンなどの庶民的なジンに、ジンジャーエールで割る、ジンバックをたしなんでいる。
ライムを絞ると、ジンの植物成分が、苦みとともに鼻から抜ける。この清涼感がたまらない。
最近はクラフトビールにあやかってクラフトジンが人気だ。
全国の小規模生産者が、さまざまな植物や果物を原料に、クラフトジンを多数作っている。
好事家にとっては、いろんな味が楽しめて、ジンの世界が広がる。うれしい限りだ。
私はこのクラフトジンを何度か試したが、愛媛県の業者が作ったオレンジのジンがおいしかった。
もともと柑橘系が好きなうえ、ミカンの甘さとジン特有のボタニカルフレーバーがミックスされ、爽やかな香りが広がるのだ。
うまい酒を少しずつ。実にいい時代になったと思う。
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