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【エッセイ#10】海外アニメから学ぶことはたくさん

年末年始は夫の実家に帰省した我が家。自宅にはテレビを置いていないことから、ここぞとばかりに娘たちはテレビアニメをたくさん見ていました。たかがアニメ、されどアニメ。一緒にアニメを見ていて、驚いたことがありました。

◼️子ども向けアニメでのお金の使い方は?

娘たちが見たのは海外のコメディアニメ。ですが、所々に社会問題や時事ネタが織り込まれています。例えば、授業の中で温暖化の話をしたり、クローンをたくさん作りすぎちゃったという話だったり、みんなから注目を浴びないようにするために「募金をお願いします」と言いながら街を通る(結果みんなは直視しないようにする)…なんてシニカルな表現も。他にも可愛いペットが欲しくて、兄弟揃って一生懸命にプレゼンの練習をする、なんてシーンもありました。

そして、ある回は5,000ドルの小切手を手に入れた三兄弟の話。小切手とは何かということを教えつつ、何にお金を使うか話し合う内容。三兄弟は色々と妄想を膨らませます。一人(お兄ちゃん)は遊びに使う、といういかにもな考え。そして残りの二人(弟と妹)は寄付するでしょ!社会を良くするために使うでしょ!という考えなのです。

寄付が真っ先に選択肢として出てくることも驚きですが、更に日本との違いを痛感させられたのは寄付の方法。ただあげるのではなく、弟は5,000ドルを軍資金にしたテレビコマーシャルを流すことで寄付を募って、立派なビルまで建てて…なんて妄想(オチもあります)。もう一人の4才の妹は、5,000ドルを株式投資で増やしてお金から解放された社会を目指す…という妄想をするんです。

◼️普段触れる子ども向けコンテンツを振り返ると…

子どもが好んで触れるメディアでも、こんなにも日本と海外で目線が違うのだと個人的には衝撃的でした。娘たちがずっとテレビに釘付けになるのは良くないとは思いつつ、こんな新しい視点を与えてくれるコンテンツであれば見せても良いかな、と思った年末の出来事でした。

ちなみに見たのはこちらのアニメです。英語での要約もあります。


海外では車椅子のバービー人形が出たり、セサミストリートでオピオイド中毒の親を持つキャラクターが出てきたり、ディズニーのズートピアでは多様性に対するメッセージが含まれていたり、と社会課題を踏まえた子ども向けコンテンツが見受けられます。一方、日本はまだまだおもちゃを買わせるためのコンテンツという目線から進んでいないのではないでしょうか…。日本でも、社会課題や金融教育につながるネタを織り込んだ子ども向けコンテンツやおもちゃが増えて欲しいと、2人の娘を持つ親としても強く感じています。

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(文:Mari Kamei)

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